園藝之友 第2年第13号 (1906年)
論説
園藝上より見たる女子教育
大杉岳南
100年前に生まれていなくて良かったわ〜としみじみ思える大杉岳南氏の論説でございます。冒頭を引用しますが、全文にわたって当時の女性の生きつらさが醸し出されております。人間の適応力はすごいので、その時代に合わせて生きられちゃうんだと思います。だからこそ目指すべきものが大事ですよね。
当時に比べれば少しはマシになっているかな?もっとも、100年後の未来人から見たら我々現代人の人生も絶望でしかないかも。そうなってくれていることを祈ります。
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「人は元来感情の動物であることは言うまでもないが、女性は男性に比較してとりわけ感情が深い。一般に女子は喜怒哀楽ともに随って感じ随って去り、熱しやすけれども冷めやすく、細心ではあるが執拗でもある。同情心も篤いが嫉妬心も深い。そして男子は粗放でもあるが至って淡白である。冷脳である代わりには至極鷹揚であるのと到底一様には論じられない。けれども女子は感情の深き割合に意思が最も薄弱で、意思の薄弱なるが為に容易に諸多の誘惑に陥りやすいことは争われぬ事実で、女性の一大欠点である。・・・・・」と、冒頭から決めつけられております。
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「・・・・・余はこの欠点に向かい女子をして余暇空談を試み小理屈を並べ、徒らに空想を描かしむるの動機を他に転じせしめたいと思ふのである。・・・・・」ということで女学校に園芸の一科を加えるべきであるという論説でございました。
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