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2021年6月19日土曜日

繁殖室及びその構造 園藝之友 第2年第7号(1906年)

園藝之友 第2年第7号 (1906年)

記念付録

花卉繁殖法 

第一章 繁殖室及びその構造

西 荘太郎

欧米の花卉栽培に精通しておられる西荘太郎先生*がご自身の欧米での見聞と文献から繁殖室について要点を具体的にまとめられているので、メモしました。*お写真からは20代か30代のようにお見受けしましたが、この後、間もなく西荘太郎先生は故人となられています。明治は今より早世の方も多かったのですね。
繁殖室とは、植物の繁殖用の温室です。植物の展示や鑑賞用温室ではなく、いわば裏方の温室です。本記事や口絵により当時のものを具体的にイメージすることができます。

この口絵はプリムラサイ子ンシス**の培養室(園藝之友 第2年第3号、1906年)。**以前に「グリンハウス、コンサーベートリー内における花の王」で種子が高価、と紹介しましたが、このように大事に繁殖されています。園藝之友には当時の写真や色付きの絵が載っていて、眺めるだけでも楽しいものです。

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[繁殖室の形状]

  • 室内の温度が意のままに調整できて、高低に温度差がなく常に平均温度を保つことができること。そのため、高からず幅も広すぎずが善しい。
  • 温室中央に、幅0.60.9m幅の通路を設ける。
  • その両側壁に沿って幅0.91.2mの繁殖床の棚を設ける。---> 口絵では植物のある棚で、ガラスの蓋がついています。

[繁殖室の形状]


  • 両屋根タイプが便利だが、片屋根も可。
  • 日射を受けると急激に温度が上がるので屋根傾斜を極めて緩やかにし、南向きにしないこと。

[繁殖室の高さと幅]

  • 繁殖室自体の幅は2.4, 2.73.3m。高さは棟部で3m内外。高すぎると温度に高低差がつくし、繁殖させる植物は草丈が低いので上部は無駄になる。---> 長さはわかりませんが、幅と高さは現代の温室に比べるとかわいらしいものです。


[繁殖室の出入口]

  • 室温を保つため、出入口は直接外部と面しないように、汽罐室の一側、または熱室の隣に設ける。---> 口絵では通路奥に外部との出入口ドアがあり、西先生が見聞した欧米温室と異なるようです。繁殖床の棚の下には暖房用の温湯管/スチーム管が走っていて、温湯や熱蒸気を作るための部屋が繁殖室とは別に設けられます。

[繁殖床]

  • 繁殖棚の高さは0.91.2mとし、棚は壁に密接する。(繁殖用ではない温室の場合は壁との間に36cmの隙間を設ける。)棚の前面は板またはレンガ作りとし、1.82.7m毎に開閉窓を設ける。---> 口絵の右の棚の足元に開閉窓が見えます。
  • 繁殖室の床には多数の細孔がある板を敷くか、石盤石を少しづつ重ねて敷く。石盤石1枚の大きさは長さ0.91.2、1518cm30cm位。英国ではトタン並板の低い部分に69cmおきに排水のための小孔を開けて用いている。これが最も熱伝導がよく、価格も安い。
  •  貴重な植木の挿木には、この繁殖床の上に木枠を据え付け、その上にガラス障子を置く。開く時は金属製の鉤でひっかけることができるようにしておく。---> 口絵でも鉤で引っ掛けてガラス障子の蓋を開けている様子がわかります。

2021年6月15日火曜日

羊歯の温室培養 園藝之友 第3年第3号(1907年)

羊歯(シダ)の温室培養

 園藝之友 第3年第3号 (1907年)

老園丁夫

「温室に羊歯を培養することは殆どお決まりのようになっている。羊歯(シダ)類の青々として生き生きした葉は百合や薔薇の花と同等の価値がある、むしろそれ以上かもしれぬ。」「羊歯類の様に熱帯趣味の有る盆栽が屋外は厳寒凛烈という時節に賞美されうることは実に温室家の理想であろう。」

 

ビクトリア朝の英国で羊歯は大人気で、山菜狩りならぬシダ狩りは庶民の娯楽でした。


BBCドラマ[ビクトリア]の melbourne 卿の温室 

映画[グリーンカード]のアパートの温室 

でも素敵な羊歯の植栽があるイメージです(本当にあるかは不明😅)。憧れます。もし私が北海道に住んでたら、絶対シダ温室がほしいと思うでしょう。


羊歯温室の要件が書いてあったのでメモ。

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・羊歯温室は北向きか西向き、そうでなければ東北面でなければならない。

・他の盆栽と混合する場合羊歯には必ず日陰の場所を与えてやること。

・熱帯産植物であるが温度は必ずしも高い必要はない。霜害がなければ結構である。

・水分は常に不足せぬ様に。

・羊歯温室には通風窓は必要ない。只温度を始終一定に保つこと。

・鉢植えの場合は排水に注意して、用土の下部に小石などを敷く。

・株が大きくなれば台切りして新芽を出させる様にする。

・灌水は常に気温と同じ温度の水を用いる。そのため、室内に貯水槽を設け、1日位前に次の日用の水を汲んでおく。

・止むを得ず南面の温室の場合は屋根の傾斜をなるべく緩やかにする。ただしあまり傾斜が無いと冬季暖房に燃料を余計に要する。30度の傾斜が適度である。そして屋根ガラスは二重とする。二重とすれば燃料を節約でき、温度の激変も避けることができる。特に初心者にお勧めする。上層のガラスは青色がかったものを用い、下層の方は無色とする。南向きの場合通風窓も必要である。

2021年6月13日日曜日

三保村の促成栽培法 園藝之友 第3年第5号(1907年)

三保村の促成栽培法

園藝之友 第3年第5号 (1907年)

温暖な駿河国の三保村で最も古くから促成栽培を始めた紫田氏の方法を記録した記事がありました。
「促成筐」というのが低設温床です。フレームは木枠ではなくてレンガか石組だったそうです。一つのフレームの長さは通常の2.4mの1.5倍の3.6m。幅は1.2mと普通。高さは前面が10cm程度、後面が30cmと低めです。「促成筐」12個を駆使して、促成きゅうりを商業生産されています。

発熱材料は、基本の[馬糞・木の葉・わら]の代わりに、牛糞・木の葉とし、人糞尿をかけるのは当時の日本らしいですよね。柴田氏はこれにわらやこめぬかを組み合わせて、入手できるもので大いに工夫されています。
現代の庭先で人糞尿や生の牛糞はちょっと勘弁ですし、植物残渣だけ(そういった温床もあります)としても発酵菌などの微生物は得体が知れないので、自宅の庭で発酵熱を利用するのはまだまだ先の技術、あるいは利用されないか、でしょう。

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・場内に12個の促成筐あり。レンガで築いた促成筐と石組み促成筐の2種類がある。木筐は耐久性、保温性に劣ると言う。

・ひと筐は長さ2間(3.6m)、幅4尺(1.2m)。地下1尺2寸(36cm)掘り下げてその内側をレンガで囲む。後方は地上1尺(30cm)まで、前方は地上数寸(10cm程度)までレンガを積む。

床穴に一様に藁を敷き、その上に麦ぬかを入れ、次に牛糞、木の葉を入れ堅く踏む。その上に人糞尿を注ぎ、さらに植え土を約4寸(12cm)の厚さに盛る。3日後に作物を移植する。馬糞に比べて牛糞は発酵が遅いので、通常は馬糞が採用されるが、同地方は暖流と土質の関係で馬糞では発酵が進むのが早すぎるため牛糞を採用している。

植え土は堆肥と砂を73の割合で混合。

 

この促成筐でキュウリを生産している。播種から収穫、販売まで詳しく紹介されているがここでは省略。


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ここ九州では35℃を超える猛暑日も出てきて、温床の話も暑苦しくなってきました。

涼しくなってから温床を利用したインゲンの促成栽培の記事をメモしたいと思っています。



2021年6月10日木曜日

高設温床の特徴 園藝之友 第2年第6号(1906年)

高設温床の特徴

園藝之友 第2年第6号 (1906年)

促成栽培(四)底設温床と高設温床の得失

低設温床に比べて高設温床は穴を掘らずに地上に発酵材料を置くので管理がやや楽と思われます。しかし、やはり腰への負担は相当なものでしょうね。

💁発酵材料の馬糞や木の葉の代わりが家庭のやさいぐずと考えたら、生ゴミ処理器のキエーロは温床代わりにもなる優れものです。キエーロは有名なので、ネット上にたくさん情報があります。我が家のキエーロは高さ15cm、タテヨコ50cm四方のミニミニサイズですが、生ゴミ処理と同時に育苗にも使えてます。今冬はタネから発芽させたイチゴの育苗に使いました。また、簡単に移動できるので、チキントラクターのように庭土の堆肥化に一役かっています。

我が家のミニミニキエーロ(兼低設温床)


↓↓↓明治の高設温床の特徴についての引用部分です。

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高設温床の特徴

 

高設は板を多く使用するので費用がかかる点が不利である。例えば、前面の高さが125寸(0.75m)、後面の高さが3尺(0.9m)とすれば、板代に約510万円)を要し、高設のため260銭(5.4万円)余り余計に費用がかかることになる。

 

高設は板の合わせ目から熱の飛散が著しく、風のために常に対流放熱するので、低設の土壌放熱に比べて放熱量が非常に大きく、したがって、発熱材料内の空気の流通が良くなり、発酵が促進され発熱が速やかになる代わりに熱の発散もまた速やかである。また床土はその位置にあるので乾燥しやすく、そのため灌水する必要も生じる。

 

しかし、高設は床土が乾きすぎる傾向があるので湿潤すぎる場合に適湿に戻すことはすこぶる容易である。木枠内の4辺に厚さ寸内外の藁を置けば、内部の熱を放散させることなく、また低設では空気の流動がよくないため発熱材料を十分に腐敗発酵させることができないのに比べて、高設は十分に腐敗発酵させることができ、温度が高くなりすぎる場合は堅く踏み込めば発酵熱をやや長く保つことができる。

 

そのほか高設は地上に建っているので次の利点がある。雨水や融水といった冷水の浸入を防ぐことができる。作業がとてもしやすく、四辺の板は土壌のように冷たくないことと、熱伝導が少ないので内部熱が奪われる量がとても小さい。また、発熱材料が発酵し尽くした後、低設は新たな栽培床に移植するしかないが、高設はやや作業の困難を我慢すれば、発酵材料の一部か全部を交換することができる。特に、従来のように発熱材料を底土に直接敷くのではなく、5寸(15cm)以内の厚さで藁を敷けば直接土壌に吸放熱されることがなく、後ほどもその藁が発熱材料となるのである。

 

このように高設は温床の危険を取り除き、促成栽培を比較的容易にすることから、板の費用がかかるといった欠点を補ってあまりあると言える。

2021年6月8日火曜日

低設温床の特徴 園藝之友 第2年第6号 (1906年)

低設温床の特徴

園藝之友 第2年第6号 (1906年)

 促成栽培(四)底設温床と高設温床の得失

明治時代は温床で商業生産されていましたが、今から見るととんでもない代物で、以下の引用にあるように、急激に温湿度が変化する極小空間(高さ30cm・幅1m・長さ2m程度)で、経験と勘の堆肥発酵との組み合わせ。熟練した人でも一人で管理するのは温床10個が限界だ、と別記事に書いてありました。庭先の趣味の1箱ならわかりますが、商業利用はさぞ辛かったろうと思います。その後、本格的な促成栽培を目指す農家は温床から温室へと急速に移行していきます。

イラストに描いたように、穴を掘って発酵材料を入れるタイプの低設温床の特徴が述べられています。

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低設温床の特徴

 

低設は穴を掘るのに多くの労力が必要な点が欠点である。低設は雨天続きや降雨後に冷水が地中に浸入することで温床内の熱を急に奪い、温床温度の急激な低下を招き、作物を一夜にして枯死させる。その実例として、冷水の浸入による温床温度の急激な低下と土壌の湿潤化が相まって一晩でキュウリやインゲンが枯死した例がある。また、降雪後の融水の浸入のため温度低下を招き、キュウリやカボチャの苗が枯死した例がある。冬期間、温床栽培の危険性はこのように、雨水は非常に冷涼で降雨が数日に渡り蓋を開けることができない。その場合、暖かく湿潤な空気が温床内に充満するので、キュウリは軟弱徒長し、その後晴天になると日光の直射を受けて葉の周辺が収縮枯死し、結局全体の衰弱を招き、良好な結果をあげることができなくなる場合が少なくない。

 

低設内の作土は乾燥することが少なく、いったん湿潤になると容易には乾燥させたり適温にすることが難しくなる。底面や側面からの放熱量がどれくらいであるか調査試験で明らかにされたものはないが、我々が厚さ4寸(12cm)の栽培床の温度を測った結果は次の通りである。

 

 

表面からの深さ 1(3cm)        2(6cm)             3(9cm)          4(12cm)

温度                            20℃               25℃                       28℃                         32℃

 

常に熱は上昇する性質を持ち、下層の発熱材料からの熱が床土を暖めているにもかかわらず、わずかな深さの違いで実に12℃も温度低下している。すなわち、発熱材料に接している土壌が如何に温床内の熱を奪っているか想像できるであろう。

また、低設は作業をするのが困難で作物の移植は身体を地面に横たえなければ行うことができない不便なものである。

2021年6月6日日曜日

温床のイラスト 園藝之友 第2年第6号(1906年)から

 温床のイラスト

園藝之友 第2年第6号 (1906年)促成栽培(四)の記事から想像した温床のイラストです。こんな感じかな?と思って描いただけなので、間違っている部分も多々あるかも。

19世紀のイギリス・アメリカの温床も書き加えました。

これで育苗ならともかく、この狭い空間でキュウリやカボチャを作っていたなんて!

ついでに現代版と未来版も書いてみました😀

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2021年6月5日土曜日

簡便温床 園藝之友 第2年第3号 (1906年)

簡便温床

園藝之友 第2年第3号 (1906年)

常春子

半地下のような簡易な温床が紹介されています。

植木の越冬用なので、「室(ムロ)」ですね。

寸法(幅と奥行き)が書いていないので大きさが不明です。

短い記事なのでメモしました。

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「簡便温床」というのは完全な温室の無い場合に植木の越冬用に使うもので、それも費用を沢山出してもよいと云うのなら何でも無い事であるが、今ここに述べようと思うのは、費用が多くかからない、極めて容易に出来る温床の構造法である。

 

第一に、日当たりのよい場所を選んで、広さは適宜とし、土を3尺(90cm)くらいの深さまで掘り*、その底へ2尺(60cm)くらいの厚さに馬糞、木の葉のような蒸熱物(発酵物)を入れて、硬く踏みつけた後、今度はその上を真土で平らに覆って、周囲の4面は土が崩れぬように板あるいは竹で囲い、南向きに丁度図のような形の屋根を造るのである。

・・・

この方法で造った温床の中では、冬の間でも「パンジー」「プリムラ」「ヒヤシンス」「ゼラニウム」「バイオレット」等の開花を見ることができる。

 ・・・


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この図には番号の説明がなかったですが、多分

1 板または竹の囲い

2 南向きの屋根。ガラス。

3 柱

4 地中

5 地面

6 床面

7 真土

8 蒸熱物(馬糞、木の葉など)

9 寒い時の覆い


5の地面は傾斜をつけて雨水が中に入らないように念を入れておいたほうが良いと思われます。土砂崩れは(たとえ浅くても)命に関わるので人が入らなくてはならないようなサイズは現代ではアウトと思われます。


2021年5月30日日曜日

酒井伯の新築温室 園藝之友(1905年)

酒井伯の新築温室

園藝之友 第1年第7号(1905年) 庭園と花き

文明開化とともに西洋式の温室が邸宅庭園に造られました。
そのうちのひとつ、無侍庵氏による酒井伯の温室紹介記事です。
明治の温室で現存するものが一つもないのは残念なことです。

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小石川原町の酒井伯は、凱旋記念のため、自ら設計して一棟の観賞用温室を作らしめ、このほど落成したるを以って117日、我らを招きて観覧せしめられたるが、・・・それより新築の温室に導かれて茶菓のもてなしを受けたるが、その大きさと構造とは大隈伯のそれとは多少異なれどもすこぶる器用に、すこぶる贅沢にできおりて、何となく心良く感ぜられたり。

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明治末発行の「酒井伯園芸談義」(秋元秋雨編)にて、当時の西洋技術をいかに熱心に持ち込もうとしていたかをうかがうことができます。
酒井伯園芸談義より。背の高いほうがパームハウス。左が温室。

現代の温室も100年したら「現存するものは一つもない。」となるんですかね。

今の温室の耐風強度は50m/s位なので、スーパー台風が直撃したらひとたまりもないでしょう。かといって、それに耐えるものはものすごい骨組み構造になるし。。。

自然災害の少ないオランダ式の大規模ハイテック温室なんか建てている場合ではない。天災が来たら、すぐ撤収→すぐ再建・生産再開ができる温室を早急に作るべきじゃなかろうか、と思ったりします。





2021年5月18日火曜日

蔬菜の効能?(続き)園藝之友 第3年第3号(1907年)

蔬菜の効能?(続き)

 園藝之友 第3年第3号 (1907年)

大杉岳南

続きです。不眠の時は玉ねぎやニラの臭気が効くそうですが、臭くて逆に眠れないのでは?風邪気味で悪寒のある時は多量の生玉ねぎを食して寝る、というのも辛そうです。

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玉ねぎ

・食欲を増進する。食欲のない者は玉ねぎを細かく刻み酢醤油をかけて、生のまま、漬物がわりに食すれば数日で食欲が回復する。

不眠症、神経の休息に効く。

・最上の発汗剤である。風邪気味で悪寒のある時は多量の生玉ねぎを食して寝ること。直ちに発汗し睡眠を催す。

・下痢を止める効果あり。

・鼻血が出た時は玉ねぎを破砕してその臭気を嗅ぐ。あるいは鼻穴に押し込んでおくと自然と止まる。

・ペンキなど家内の臭気がひどい時は玉ねぎを2つに切って毎夜皿に盛って所所に置けば臭気が止まる。

・玉ねぎは多量の硫黄を含むので伝染病流行の際はこれを常食すれば細菌に犯されず、消化を助け、血液をきれいにし、かつ記憶力、根気も増進する。


ネギ

・雑炊は消化器の衰弱に効果あり。

・風邪にはネギの白根をコメに混ぜて粥に炊き、酢を少し加えて熱くして食し、発汗すれば治る。

・リュウマチにはネギの白根50匁辛子の粉5勺大麦1合を調合して布袋に入れ、水1升を入れ、7合に煎じあげて何度も患部に塗って洗う。

・卒中風、または頓死した者にはネギの白根を鼻の穴に深く差し込み血が出れば蘇るという。 ・牛馬の風邪予防にも効く。


ニラ

・邪気を払う。

・不眠の時はその臭気をかげば安眠を得る。

・暑さに向かう時節、肥溜めに入れておけばウジが湧かず、これに加水して諸作物に施せば害虫被害を軽減する。


野蒜

・マムシの毒を治すには野蒜の塊をおろして塗りつける。

・打撲傷には野蒜の球をすりつぶし小麦粉を混ぜて痛むところに塗りつける。


ナス

・イボを落とすにはナスのおろし汁を絞って何度も塗りつける。 

・ニキビにはナスの花を黒焼きにしてごま油にといてつける。


キュウリ

・血液を清め、身体を清涼にし、胸の蒸熱を除き、小便を利す。

・火傷にはキュウリ をおろしその汁を何度も塗りつければ、痛みが直ちに取れ治る。またはキュウリ をカメに入れて水に入れておきこれを塗りつけるのも良い。

・キュウリの味噌漬けは胃病に効めあり。


冬瓜

・そばかすには種を粉末にしこれに桃の花を加えて蜂蜜で練ってつける。


ヘチマ

・腰痛には種を黒焼きにして燗酒にて1日2、3回まで用いれば4、5日で治る。


トウガラシ

・金魚の弱った時に水中に細粉を散布する。

・スイカに当たった時はトウガラシを水に浸してその水を飲む。


フキ

・切り傷の出血を止めるには葉を揉んでその汁をつける。

・痰を治すにはふきの茎根を砂糖煎し用いる。


スベリヒユ

・ハチかアブに刺された時は絞り汁をつける。


紫蘇または冬瓜

・蟹の毒に当たった時は煎じて用いる。


タデ

・ムカデに刺された時は葉を揉んでその汁をつける。

・こむらがえりにはタデの葉を煎じて洗う。


ゴボウ

・耳の痛みにはゴボウのおろし汁を絞って煮詰め膏薬として塗りつける。また百合(根?)をおろして用いても良い。

2021年5月14日金曜日

蔬菜の効能? 園藝之友 第3年第3号(1907年)

 蔬菜の効能

園藝之友 第3年第3号 (1907年)

大杉岳南

科学的根拠に基づかない聞き覚え書きだそうです。

葡萄を植えると早死にするとか、まだまだ迷信の時代なので、一興のメモ。

この後、栄養学の記事が出て、徐々に科学的になっていきます。

このような迷信に頼った時代がわずか百数十年前だったとは!

もちろん理にかなったものもありますが、

医療などの科学技術の進歩の価値をしっかり胸に刻むべきですね。

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大根

・大根おろしは消化を助け、酒毒及び魚類の中毒を除く。

・餅、強飯を食した胸焼け腹痛を和らげる

・大根おろしに水飴を混ぜて用いれば咳嗽(ガイソウ)の薬となる。

・紙についた墨は上下に大根を薄く切ったものを置いて静かに叩く。

・衣類についた油も洗う。

・血痰はおろし汁に塩を加えて飲む。あるいは種子1匁に紫蘇1匁を加えて煎じて飲む。

・頭痛にはおろし汁を鼻の穴に吹き込む。


かぶら

・かぶらのおろし汁は声枯れに効く。

・米の研ぎ汁にかぶらを入れて塩を加えて食せば、1年中顔色良く過ごせる。

・ホクロを抜くにはかぶらのたねをすりつぶし水に溶いて毎日塗りつける。

かぶらのおろしたものに柚子の皮を加え少し水を入れて煮た汁はひびあかぎれを治す。


人参

・胃腸の病を治し血液の栄養となる。

・牛馬に与えれば強健になる。

・汁液は肺病に特に効果がある。


ゴボウ

・味噌漬けは腸病に効き目あり。生のままその根を噛むかおろして汁を吸っても良い。

・耳が急に腫れ痛むときはゴボウの根の突いた汁を絞って煮詰め膏薬にして耳に塗りつける。


さつま芋ジャガイモ

・便秘を和らげる。

・鍋釜の鉄気を抜くにはさつま芋を2、3度入れて煮る。

・ジャガイモの洗濯用水は赤班のないものを選んでよく洗い、外皮をとっておろし金ですり下ろし袋に入れて絞った汁。

・ジャガイモはカリ塩を多く含むのでリュウマチ患者は常に食すると良い。


里芋

・おろし金ですって、やけどに塗りつける。

・肩に貼るときは紙に伸ばして貼る。


山芋

・腎薬なり。

・砂糖のアク抜きは省略

・山芋のおろしたのとネギの白根をつぶしたのを混ぜて紙に伸ばして腫れ物の頭に貼れば毒の吸い出しとなる。

・山芋のおろしたのにトウガラシの細粉を練り合わせ歯に貼れば痛み去る。

・自然薯ともちのすったのを練り合わせて腫れ物に塗りつけると良い。


百合根

・すりつぶしたものは耳の痛みに塗りつけて効果あり。

・ナルコユリは五臓を安んじ、筋骨を助け、心肺を潤す。


レンコン

健忘は一種の病で、物事を忘れがちになる。レンコンを細挫して粳粥の煮え立つ中に入れ、攪拌した後、食せば効能あり。

・蟹の毒に当たったときはレンコンをおろしてその汁を飲む。


茗荷

フグの毒に当たったときは茗荷の根汁を呑む。
・茗荷の茎を適宜切って尻に敷いて座れば冬夜眠からず。

ワサビ

風邪にはワサビ煎じて服用すれば汗を発して治る。


生姜
・隔には生姜を細坐して粥に入れ煮て食す。
・打撲傷には生姜をおろしその汁に少し酒を加え小麦粉と練り合わせて患部に塗りつける。
・紙に血がついたときは生姜を薄く切り上に置いて度々置き換えれば血は生姜に染み付いて取れる。
・なまず(斑点を生じる皮膚病)
には生姜をおろし度々塗りつける。
・しゃっくりを止めるには生姜2、3片を食すれば直ちに治る。
・黄疸には生姜にて総身をすると良い。大根のたねを煎じたものでも良い。

2021年5月12日水曜日

鉢の植え方 園藝之友 第2年第2号 (1906年)

  

鉢の植え方

園藝之友 第2年第2号 (1906年)

花卉栽培の鉢は瓦鉢(素焼き鉢)がよろしいと書かれています。釉薬の鉢はお勧めしない。瓦鉢でもブラシで清潔にすればそれで十分よろしい。さらに白藤で編んだ釣瓶形の籠に入れると鉢としっくり合って格好もなかなかハイカラ風に見える・・とのこと。プラ鉢は無い時代ですからね。

 

今の初心者向けの花鉢(花木や果樹1本の鉢植え)の解説記事では、「苗は鉢の真ん中において中心の土を少し高めに盛り上げます(https://www.engei.net/guide/guide.asp?ID=105)」などサラッと書かれていて、ここまでこだわった植え方は載っていないので、新鮮でメモしました。→単に私が知らないだけで、youtubeなどで親切な解説があるのかも。。。

図は勝手に私が手書きしたものです。雑誌の挿絵はちゃんと立派なものです。

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植え方は最初、鉢の水抜き孔へ鉢の破片の少し反り目になって完全に孔を塞がないものをあてがい、(湿気を嫌う花卉には、排水を能くするため炭屑或いは鉢の破片を砕いて一分目通り敷く)園芸用鏝(コテ、移植ゴテのこと)で培養土を三分目或いは四分目位(鉢と植物に依る)入れて、その上に根を広げ、左手の人差し指と母指とで根を抑えて右手にコテを持って土を被せるのです。


被せたら右手の人差し指と母指とを差し入れて左右両手の指先で鉢の縁に沿って土を軽くおとして余った土は人差し指の背で弾き出して第1図の様に中高にするのです。


第2図の様に土を入れると灌水の時、土が流出して根を掘ってしまいます。それで中高にして鉢の縁に沿って灌水するようにします。そうしても永い間には自然表土が平らになって固まりますからその時は表耕といって箆(ヘラ)で表土をかき起こして元の如く中高に直すのです。


また第2図のように植物の幹が鉢の片側に寄っているのは見苦しいものですから必ず中心にしなければいけません。また第2図のように空虚があってもいけません。また壁土のように鉢壁にぴったり押し付けられても困ります。先に述べた中高に植える事はなんでもないような事ですが、このようにすると灌水する場合に根や幹を腐らせずまた下葉を傷めるようなこともありません。植物栽培の要は実に些細な点に注意する事であります。

2021年5月9日日曜日

園藝之友 第2年第13号(1906年)論説 園藝上より見たる女子教育

園藝之友 第2年第13号 (1906年)

論説

園藝上より見たる女子教育

大杉岳南

100年前に生まれていなくて良かったわ〜としみじみ思える大杉岳南氏の論説でございます。冒頭を引用しますが、全文にわたって当時の女性の生きつらさが醸し出されております。人間の適応力はすごいので、その時代に合わせて生きられちゃうんだと思います。だからこそ目指すべきものが大事ですよね。

当時に比べれば少しはマシになっているかな?もっとも、100年後の未来人から見たら我々現代人の人生も絶望でしかないかも。そうなってくれていることを祈ります。

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「人は元来感情の動物であることは言うまでもないが、女性は男性に比較してとりわけ感情が深い。一般に女子は喜怒哀楽ともに随って感じ随って去り、熱しやすけれども冷めやすく、細心ではあるが執拗でもある。同情心も篤いが嫉妬心も深い。そして男子は粗放でもあるが至って淡白である。冷脳である代わりには至極鷹揚であるのと到底一様には論じられない。けれども女子は感情の深き割合に意思が最も薄弱で、意思の薄弱なるが為に容易に諸多の誘惑に陥りやすいことは争われぬ事実で、女性の一大欠点である。・・・・・」と、冒頭から決めつけられております。

・・・・・

「・・・・・余はこの欠点に向かい女子をして余暇空談を試み小理屈を並べ、徒らに空想を描かしむるの動機を他に転じせしめたいと思ふのである。・・・・・」ということで女学校に園芸の一科を加えるべきであるという論説でございました。

2021年5月5日水曜日

園藝之友 第2年第6号 (1906年)  促成栽培(四) 底設温床と高設温床の得失

 園藝之友 第2年第6号 (1906年)

 促成栽培(四)

底設温床と高設温床の得失

促成栽培シリーズも第4回となって、概念的なお話から実務的な記事になってきたので引用。温床についての解説です。いきなり温室を建設というのは高価すぎるので温床を利用した商業経営が現実的だったと思われます。---第2年3号に類似の簡易温床の記事があり、冬の間でも「パンジー」「プリムラ」「ヒヤシンス」「ゼラニウム」「バイオレット」等の開花を見ることができるとあります。

「低設温床」と「高設温床」の2通りが紹介されていますが、違いは発酵熱材料(馬糞、落ち葉、敷き藁)を穴を掘って入れるか地上に置くか、です。どちらもガラス戸の蓋付きで、やや南面に傾斜のついた木枠フレームをその上に置きます。これを現代利用しようとすると、発熱や衛生面の管理にかなり手こずるんじゃないかと思います。そもそも未発酵の馬糞なんて、厩舎の近所じゃなくちゃ入手できないし。今の家庭だと生ゴミコンポスト作りの時の発酵熱利用ということになるでしょうが、菌の衛生管理がかなり心配。不用意に危険な菌を吸い込む恐れも。

そのため私たちは電気や燃油で加温している。安全で正確な発酵コントロールができる21世紀の温床が実現すれば環境に優しいだろう。けれど、これは科学的には結構複雑で難易度の高い研究テーマではなかろうか?

--------(以下、引用部)--------------- 

「低設温床」は西洋より伝わった方法で、地中に穴を掘ってその内に発熱材料を入れ、上部にガラス戸の木枠フレームを覆って発熱させ、種子を播種、発芽、生育させる方法である。

「高設温床」とは我が国の在来法であって、東京府下砂村、京都馬関地方等において慣行されてきたものにある。その方法というのは、従来のものは地上に板囲い、または藁囲いをし、その内に発熱材料を盛り、油障子の類で覆って播種・発芽・生育・開花させる方法である。世に改良版として紹介されているものは油障子の代わりにガラス戸とし、板囲いまたは藁囲いとして地上に露出させる代わりに地下に穴を掘って被框したものを改良の結果得たとしている。我々は一般的に用いられている低設と高設温床の方法を解説し、その利得を述べて世の識者に問いたいと思う。

 

(甲)低設温床

平地を掘って深さ30〜75cm、幅1.2m、長さ2.4mの穴を掘り、底面は平にして馬糞、木の葉、敷き藁の混合物を積むこと30〜60cmとし、その上に前年に温床に使用した腐朽土またはゴミ捨て場の腐朽土をフルイにかけたものを積むこと915cmとする。こうして地表面とほとんど同じ高さにし、周囲に南面深さ21 27cm、北面の深さ3639cm、東西はこれに合わせた木枠で覆い、その上に幅0.9m、長さ1.2mのガラス戸を蓋として覆い、夜間と雨天時はコモや古俵等を載せて寒気を防ぐ。

 

(乙)高設温床

地上に板囲いか藁囲いしたもので、その高さ45cm以上6090cm、幅1.8m、長さ2.4m以上のものを通常の大きさとしている。砂村では北側の高さ1.5m、南面の高さ0.9mの板囲いとしている。その他の多くは45cm内外の藁囲いとすることが常である。我々の新設計は従来のものとやや趣を異にして、近頃実験しているものである。その構造は、幅1.2m、長さ2.4m、高さ南面4575cm以内、北面は6090cm以内とし、平地の床にあたる場所の中央に土を盛って凸状にし、その周囲に木枠を伏せ、低設温床と同じガラス戸で覆い、板囲いの内側に厚さ9cmほど藁を入れ、低設と同様の発熱材料と肥土を載せて播種・開花させるものである。または、底面に厚さ15cmほど藁を敷きその上に発熱材料を置く。

 

2021年4月29日木曜日

園藝之友 第2年第2号 (1906年)  蘭科植物の栽培

 園藝之友 第2年第2号 (1906年)

 蘭科植物の栽培

熱帯産の蘭科植物の栽培には温室が必要ですが、蘭科の栽培室を蘭温室と一緒くたにするのではなく、熱室・温室・冷室と区別して定義されていたので、メモ。


夏季の温度は熱室も温室も冷室もかなり低めです。この数値は海外雑誌から引用した値のようで、我が国についてコメントがついています。いくら光を遮っても、夏季にこの温度条件を実現できるのは、北国や高原、冷たい地下水が確保できるところに限られたのでは?あるいは、明治時代は現在よりもずっと涼しかった?


現代の蘭温室は、ほとんどがエアコンなどの冷房装置を備えています。温暖化の影響もあって、ヤサイでも冷房が求められるようになってきています。

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夏季

         温度                                                      

         熱室           75℉24℃                        6570℉1821℃

         温室           70℉21℃                        60℉16℃

         冷室           60℉16℃                        55℉13℃

 

冬季

         温度                                                      

         熱室           65℉18℃                        60℉16℃

         温室           5560℉1316℃          55℉13℃

         冷室           55℉13℃                        50℉10℃

 

以上の温度は、ただ大体を示すものにて、外気の関係上、室内温度80℉27℃)から85℉29℃)を示しても差し支えない。ただし、冷室は70℉21℃)以上に超過すると害があると言われる。

また蘭類の大部分は、4月より8月までの5ヶ月間は多少隠蔽の装置必要にて、強き光線に触るるを忌む。特に我が国の如き夏季陽熱の強き所にては一層その必要を認めるなり。



2021年4月25日日曜日

園藝之友 第2年第1号 (1906年)梅花合わせの古めかしき料理法

 園藝之友 第2年第1号 (1906年)

 春の御料理

梅花合わせの古めかしき料理法


そろそろ梅干し作りのシーズンですね。
梅びしほ、梅餡、梅かまぼこ、梅麩、梅鯛、梅焼と
風流な梅干し料理が出ています。油を全く使っていないので、
現代人には淡白すぎるかも?
梅かまぼこ、◎梅鯛、◎梅焼は梅肉チューブとスーパーで売っている魚のすり身を利用すれば手軽にできそうです。

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梅びしほ*の拵え方

梅干しを土鍋でよく湯で煮て、酢味を取り去る。水に取って、タネを抜き、梅肉だけをすり鉢ですって裏漉し器にて濾す。砂糖を入れて練り合わせる。冷ましてから食紅を入れ、よく混ぜる。

         梅肉                           15匁(56g

         砂糖                           20匁(75g

         食紅「生上味」                 5分(1.9g

         みりん                          2勺(36cc

 

*第1年第4号では、湯で煮るとは書かれていません。単に梅肉と表記。

 

梅餡の拵え方

梅干しを土鍋にて善く湯で煮て、酢味を取り去り、水に取る(ここまでは梅びしほと同じ)。取り上げてみりんを入れ、ドロドロに溶いて火にかけ、あたためて、煮立ったところに葛粉を少々引いて葛溜まりに仕立てる。


:現代から見ると、梅びしほ、梅餡ともに酸味を抜いた甘い梅ソース(?)。何と合わせるかは書いていませんでした。気になる。。。


 

梅かまぼこの拵え方

魚のすり身に卵白を合わせて、梅肉を入れて摺り合わせ、仕立て、板に付けて蒸しカゴに入れて蒸す。

 

梅麩の拵え方

生麩に梅肉、または小梅そのままを包み、鍋にて茹でる。煮物あるいは精進の吸い物によい。

 

梅鯛の拵え方

山芋をおろし金にておろし、梅干しの肉だけを裏ごし器にて裏ごしし、おろした山芋とひとつになるようよくすり合わせ、鯛の身を混ぜ、よくすって、加減を見合わせて、醤油の下味をほどよく付けて、このすり身を煮立てた湯に金杓子にてすくい入れて浮き上がったのを平皿などに盛る。また湯にてゆでてつゆを別に拵えておき、椀に盛り、つゆを入れて、付け合わせに花菜、蕗の薹などを添えれば、春の会席の椀に妙なり。


 :現代なら梅チューブで裏漉しの手間が省けそうです。拵え方から察するに、ものすごく淡白な仕上がりになりそう。油分が全くないです。


梅焼の拵え方

魚の身だけをよくよく叩き、筋、小骨を取って、梅の実ほどの大きさに丸め、ゆでて、醤油にて味をつけて、青のりを焼いて粉にし、表面につけて梅の花のついた枝に差し添え、酒の肴にする。


:魚のすり身の団子(青のりで緑にする)を梅の花のついた枝に刺す青梅に見立てた趣向のある料理。梅干は入っておらず、焼いたのは青のりだけですが、名前は「梅焼」となっています。 


[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:かすかに秋の気配

 9月に入っても35℃超え、最低気温も27℃と暑いです。 ただ、熱湯の中にいるような空気感は、日陰で風があれば、やわらいできたような。。。いや、単に、自分が暑さに順化しただけかも(笑) 夕方なら草刈りする気力が、ようやく戻ってまいりました。暑さで弱っている雑草は比較的抜きやすいで...