梅雨だし、蚊は大量に襲ってくる6月。・・・を言い訳にMyキッチンガーデンは荒野のままです。それでも少々変化してます。
2023年6月27日火曜日
2023年6月4日日曜日
19世紀流栽培アスパラガス:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
アスパラガスの19世紀ならではの栽培方法は促成栽培ですが、ここ「第3部 キッチンガーデン」では、16世紀とあまり変わらない通常栽培方法が紹介されています。多分今でも通用する王道の栽培方法では?
16世紀(Gardeners Labyrinth)には羊の角をアスパラガスの栽培に利用するユニークな方法も書かれていて、読み物としては16世紀の方が面白いかも。
第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培
第2節 アスパラガス
この野菜には、2 フィート (60 cm) 以上の深さの軽い砂質ロームが最適です。 この場合の最適な肥料は馬糞か牛糞か豚糞か海草か泥灰土と植物性の土(腐葉土)を混合したもの、または馬糞と植物性の土の混合物、または海藻と上記のいずれかとを混合したものです。
粘度の強いロームはアスパラガスには適しません。 しかし、粗いローム、軽い砂質ローム、海砂利、レンガの砕いたもの、さらに窯の灰などを混ぜればかなり改善することができます。 この場合の最良の肥料は植物性の土、煤、鳩の糞、その他あらゆる種類の灰からなる堆肥です。あるいは馬糞、海藻、貝殻泥灰土の混合堆肥、あるいは羊の糞、海草、泥灰土からなる堆肥、または、海草か馬糞か貝殻泥灰土を単独で利用することもできます。
アスパラガスは数年経たないと成熟に達しません。 そして、種まきや植え付け後にその非常に脆い根を傷つけずにうまく肥料を与えることは不可能なので、前もって栽培土を準備する際に細心の注意をはらう必要があります。少なくとも2フィート (60 cm) の深さの溝穴を掘って肥料と土壌をよく混ぜあわせる作業をしておくべきです。
アスパラガスは苗床で育てるのが一般的です。 そしてその苗を2フィート (60 cm) の通路のある幅4フィート (1.2 m) の栽培ベッドに植え付けます。 場合によっては、ベッド幅2 フィート(60 cm) に2 列とし、通路も 2 フィートにする方法もあります。 この方法は前者よりも好ましいです。 しかし、最も信頼されているのは、畝上に1ヤード(約90 cm)間隔の深さ1インチ(2.5 cm)の穴を作ってタネを直播きする方法です。 確実に育てるため、タネはかなり厚播きします。畝間は 4 フィート(1.2 m)としても広すぎることはないでしょう。
私は、同じように溝を掘って肥料を施した区画を見たことがあります。 区画の半分は畝間 1ヤード(約90 cm)で、もう半分は畝間 2 ヤード(約1.8 m)でした。 所有者に誘われて行ってみると、2ヤードのものは1ヤードのものよりも同じ面積当たりでより多く繁茂し、アスパラガスの芽ははるかに大きいものでした。
アスパラガスは栽培場所に直にタネを蒔いた方が、苗を移植するよりも3年後には強くなるということを、私自身、複数の例で証明しています。 したがって、他の方法よりもこの直播きの方法を優先することをお勧めします。
春、播種後に明らかに乾燥している場合は、畝に頻繁にかん水してやる必要があります。 苗が3インチ(7.5 cm)の高さになったら、苗が約5~6インチ(12.5~15 cm)間隔になるように間引き、残した株に少しの腐食土を寄せます。 シーズン中、常に雑草をきれいに除草しておきます。 地表面を頻繁に掻いて混ぜれば植物の成長を大幅に促進するでしょう。
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* タネまきは3月中旬か4月初めが適しています。
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アスパラガスの畝や栽培ベッドに最適な肥料は糞の堆肥塚から流れ出る排液(液肥)です。それはいつでも施用できます。
海草は10月から3月までならいつでも施用できますが、海岸から運んで来たら栽培場所の地面に広げる必要があります。
石灰と糞または糞と泥灰土の混合物もしくは馬糞のみを10月か11月頃に地表に広げ、3月初めまで放置しておきます。
この最後のもの(馬糞のみ使用)はアスパラガスの土地を肥やす一般的な方法になっています。しかし、単に他の人がそうしているのを見たという理由だけで、それは植物を霜の影響から守るためだろうと勝手に想像している人もたくさんいます。その結果、多くの人は霜の影響を防ごうと、大半が糞でできた堆肥を使用します。しかし、この考えは間違っています。 私は、アスパラガスの根は極度の霜によっても傷害を受けることはないと十分に実証してきました。ただし、1 年目の株は適切に覆い(マルチ)をすることで霜による地面からの浮き上りを防ぐことができます。一方、2年目以降は何も保護する必要はありません。1794 年から 1795 年にかけて非常に厳しい冬でした。私はアスパラガスに何の覆いもしていませんでしたが、地面に倒れたものさえありませんでした。
秋には、枯れて倒伏する前に茎を地際で切り落とし、地表の雑草なども取り除きます。そして、フォークで2、3インチ(5~7.5 cm)の深さまで地表をかき混ぜます。こうすれば、株は施用された肥料液をたっぷりと吸収するだけでなく、天候の影響に対する備えともなります。馬糞や海草で覆っている場合は春になったら、ざっと集めて取ってください。そして、集めとった後の細かい残渣を少し土壌に入れるとともに少量の腐食土を株元におきます。その際、根に近づきすぎないように注意してください。可能な限り、根の邪魔をしてはいけません。この作業は3月の第1週か第2週頃に行います。
アスパラガスのベッドや畝間に他の作物を植えたり播種したりするのが一般に行われています。カリフラワーやカブなどを株間の真ん中やベッド間の通路部分に適度に植えることは、最初の 1 ~ 2 年目は適切でしょう。
しかし、その後は全く不適切になります。なぜなら、播種または植え付けのいずれの方法で育てたアスパラガスもこの時までには根が広がり始めているので、それを決して阻害してはいけないからです。 アスパラガスを大きくて立派な草姿にしたいなら特にそうです。
アスパラガスのベッド栽培は 8 年から 10 年を超えて続けてはいけません。 ただし、地面に畝を作って栽培する場合はより長く栽培することができます。
ただし、促成栽培している場合は、どんなに上手く栽培しても長年にわたって収穫することは不可能です。栽培して4年から8年までの株が促成に最も適しています。(アスパラガスの促成栽培方法については別途、第1部「促成栽培」の第1章で詳しく解説されています。後でじっくり読むつもりです。)
アスパラガスの収穫は草姿に十分勢いがあれば2年目でも可能ですが(ただし、そのようなことはめったにありません)、いずれにしても3年目には収穫できるようになるはずです。早すぎると根が弱ってしまいます。そうならないよう、茎葉が完全に成熟するまで収穫を控えることが奨励されます。
アスパラガスを栽培中のベッドなどで株のない空白部分ができているのをしばしば見かけます。 空白部分は元々はそこにあるはずがなく、あるいは収穫を始める前にはなかったものです。この空白は無分別な収穫をしたことによって引き起こされます。一般に考えられているような偶然の自然災害が原因ではありません。株の全ての茎を収穫してしまったために生じたことは明らかです。
すべての茎を切ってしまっても次の春には生長するかもしれませんが(ただし、場合によっては秋に生長することもあります。第1部第1章の11 ページの注を参照のこと。)、生育は非常に弱く、次の冬には消滅します。
したがって、根に栄養を与えて成長を促すために、各株に少なくとも 1 つまたは 2 つの芽を残すように注意する必要があります。
収穫するときは、切り取る芽の周りにある若い芽を傷つけたり、根のクラウン部分を傷つけないように注意してください。
アスパラガスほど根が傷つくとダメージが大きい植物はありません。多肉質なので多かれ少なかれ傷付くたびに汁液が流出するからです。
おまけ------我が家のアスパラガス
今年蒔いたタネから生えた苗はそろそろ定植せねば。。。
アスパラガスは冷凍しているし、フェンネルの花が咲いているので、16世紀風にフェンネルで風味づけしたアスパラガスのピクルスをつくりたいです。
我が家の荒地でも毎年生えてくれる親孝行なフェンネルです。
2022年7月31日日曜日
Sperage(アスパラガス):「The Gardeners Labyrinth」第37章
19世紀のビクトリア朝では長時間野菜を煮たのでアスパラガスもくたくただったでしょうが、16世紀は軽く茹でたアスパラガスが楽しめたようです。
第2部5章 価値あるハーブであるアスパラガスの播種、収穫、植え付けについて知っておくべき特有の技術と秘訣。
The Herbal, or General History of Plants by John Gerard (1597) and Thomas Johnson(1633) より。
薬草としてのアスパラガスの効果。
2022年5月7日土曜日
果樹やハーブの食害対策 in 16世紀:「The Gardeners Labyrinth」第27章
第27章は果樹やハーブを食害する虫やカタツムリの駆除方法です。主に古代のギリシャやローマ時代から伝わる方法が紹介されています。
ギリシャやローマ時代から1500年以上経った16世紀も科学的認識は変わっていなかったようです。(それに比べると現代の科学的知見には圧倒されます。)
もっとも、農作業の楽しみは古代から現在まで普遍だと言えます。紀元前106年生まれのキケローも以下のように書いています。
「・・・とはいえ収穫ばかりが楽しいのではない、大地そのものの力や本性もわしを楽しませる。大地は耕されて柔らかくなった胸に蒔かれた種を受け入れると、まずそれを隠して抱き続け・・・次に自らの湯気と圧力で温かくなった種を二つに割り、そこから緑の新芽を引き出す。それは根毛に支えられてゆっくりと成長し、節のある茎で身をもたげると、早思春期に入ったかのように莢に包まれる。莢から出ると、穂状に組み上がった実りを生み出し、小鳥に啄まれぬよう芒の砦で守られるのだ。」(「老年について」キケロー著 中務哲郎訳 ワイド版岩波文庫 251)
本章でお勧めされている害虫対策のうちニゲラやロケットの混植は、効果の程度はどうあれ、抵抗なく試すことができそうです。
第27章。カタツムリ、 エダシャクトリ 《果樹の害虫》、体の長い蛾、ノミハムシや土中の虫による傷害や食害に対して、樹木や果実、香味野菜に利用できる有効な駆除方法とその秘訣。
地上でも地下でも庭の宝(作物)に忍び寄って来る様々な虫や獣による被害を全く見なかったり認識できないような鈍い視力の人はいない(と、私は信じています)。こういった外敵の攻撃のため植物は弱わり収穫は得られなくなります。迅速な対策が実行されない限り、植物は最終的に力尽き枯れてしまうことになります。
害虫が繁殖し、ひんぱんにあるいは多数見つかると、火や(庭の敷地または畑の)鉄製の蒸気装置といった大掛かりな手段でも追い払ったり駆逐できなくなります。
したがって、ここで、農夫と庭師の両方に最も役立つ(と思える)方法を述べましょう。この厄介で迷惑な被害に対抗する有効な対策をお教えします。それは古代の人とその後の人の両方が経験から発明し記した優れた技術です。
その問題に対する過去の記録から教えを求めたいと思います。まず最初に、農業について書いたギリシャの偉人アフリカヌスは、庭の植物や根に有害な土中の虫の巣穴や深穴へ雌牛や雄牛の糞を燃やした煙を風で送って燻せば、駆除して一掃できると報告しています。
賢者プリニーは自身の歴史書の中で、こう書いています。「庭主や庭師が塩を含まない純粋なオリーブ油のしぼりかすを撒けば、害虫を追い払い食害から植物やハーブを守ります。」
もし害虫がその悪行や糞を堆積させることによって植物の根に裂傷を与えるならば、この方法で一掃します。
ハーブのロケットを使った自然療法を栽培ベッドのあちこちで行えば、植物やハーブはノミハムシにかじられたり傷つけられたりすることはありません。
キャベツやすべての香味野菜はラデッシュ/ダイコンを混植することによってノミハムシの食害をかなり防ぐことができます。
賢者アナトリウスは同様のことを自身のギリシャの農業書の中で断言しています。ニゲラ(bitter fitches)もラデッシュ/ダイコンと一緒にベッドに植えるべきだと。
古代の経験者の証言によると、ニゲラのタネを大根やナタネと一緒にベッドに植えると大変役立ちます。
酸っぱいものやきつい酢も有効で、H••ban?のジュースで薄めてノミハムシ類に振りかけます。
ギリシャのパンフィロスの報告によれば、ハーブのニゲラロマーナを一晩浸けた水を植物に振りかけると、ノミハムシをやっつけます。
その他の忍び寄って来る敵の食害や傷害から土に埋めた種子を守りたいなら、(私が前に言ったように(第16章))タネを蒔く前にシニグリンまたは屋根万代草の液に一晩浸けます。そうすればどの種子でも食害されずにすむでしょう。カタツムリの殻の中に種子を入れることは、先に述べたアナトリウスが書いているように、私がカメと名付けた方法と同じだと思います。巧者パラディウス・ルティリウスが同じことを実践したことを省くことはできません。彼は次のように書いています。庭師が土にタネを蒔く前に、カメの皮の中で種子をすべて乾かすか、庭のいろいろな場所、特に非結球キャベツの間にハーブのミントを蒔くなら害虫や有害な這い回る動物の繁殖を許しません。
ニゲラやロケットのタネを(私が前に述べたように)香味野菜類の間に埋めます。月の最初の1/4期(新月から上弦の月まで)に蒔かれたそれらのタネはとても効果があります。
多くの場所で庭やブドウ園の木に大きな損害を与えるシャクトリムシと蛾の幼虫に対しては、イチジクの木の灰を草木に振りかければ追い払うことができます。
イチジクの灰とともに植物やハーブに振りかけるものがほかにもいくつかあります。
樹木の灰の場合、これらの害虫を駆除するためには(経験的な報告によれば)灰だけを単独で撒きます。
また、ラテン語で、シラー、またはスクイラと名前が付けられた大きなタマネギをベッドのあちこちに植えたり播種したりする人もいます。あるいは、庭のさまざまな場所に吊るす人もいます。
他に、庭のあちこちに川カニ・エビ?(Creuisses)を釘で固定する人もいます。これらの対策でだめなら、雄牛か雌牛の尿とオリーブオイルの搾りかすをよく混ぜ合わせて煮て熱くなるまでかき混ぜたものを利用します。この混合物が冷えてから香味野菜や樹木に振りかければ、巧者アナトリウスが自身の体験で報告しているように非常に効果があるでしょう。
偉人プリニーは自身の実践において、血のように赤いもので触れると有害な虫を同様に追い払うことができると言っています。
賢者パラディウス・ルティリウスは、庭主や庭師が庭の通路すべてで乾燥したネギ坊主なしのニンニクの葉の大きな束を燃やし、これに雄ジカ/雄ヤギの糞を加えると、その匂いが庭のあちこち特に害虫が最も多く群がっている場所へと到達し驚くほどに迅速に駆除するのを目撃だろうと言っています。
偉大な知識人のプリニーは報告しています。香味野菜のタネをニゲラのタネと一緒に混ぜて播種すれば、この香味野菜から木の枝へと匂いを届けることができます。
多くの場所で角に掛けられたカニ?(Crevices=Creuisses?)が使われているようです。
ギリシャ人の観察報告によると、これらはまた塚に集まっている害虫を駆除し増殖を抑えます。
庭師が庭から蛾の幼虫かシャクトリムシを採ってディルと一緒に水に入れて、これを冷たくしてハーブまたは木に振りかけると、その混合物で巣や幼虫さえ濡らし浸すので、それをなめてしまい迅速に効果が行き渡るでしょう。
しかし、この作業中、庭師はその混合物が顔や手に落ちないように非常に用心する必要があります。
これらに加えて、庭主または庭師は、木の大きな枝あるいはハーブの茎の近くで、強アルカリ性の石灰と硫黄を一緒に燃やすと、それは確実で簡単に準備できる駆除方法になります。
あるいは、庭主はナッツの木の下で育っているキノコを燻すか、家畜の哺育小屋/ヤギの小屋?か苦い芳香性のゴム樹脂を燃やすか、あるいは雄ジカのツノを燃やして煙を作って風に乗せて土中の虫をいぶします。
ブドウの木の灰を3日間水に浸し、その後ハーブと樹木の両方へたっぷりと振りかける方法もあります。
多くの栽培ベッドでは、タネを蒔く前にイチジクの木の灰で作った灰汁の中にタネを浸して柔らかくします。
当代の農夫や庭師は簡単な方法を発見して今や至る所で普通に使われています。これは、雨が降った後の暖かい太陽の下または陽の当たっている所で早朝に果実や香味野菜の葉または木の大枝を揺すります。夜の寒さによって動きの鈍くなっている虫はすぐに落ちるか、這い戻ることができません。その結果、地面に落ちた蛾の幼虫を庭師はすぐに殺害できるというわけです。
持ち主がハーブと木に忍び寄るその他の敵(パラディウスとルエリウスはこれを「ハーブとネギのどちらも無駄にするもの」と名付けました)を駆除したい場合、新しく屠殺された去勢された雄の羊の胃袋を購入することをいとわなかったギリシャのディオファネスの方法を思い起こしてください。その胃袋には羊の排泄物の汚物がまだいっぱい入っています。それを最も被害の大きい場所に埋めて土で軽く覆います。
2日後、庭師はそこに体の長い蛾やその他の忍び寄る敵がこぞって集まっているのは見つけるでしょう。持ち主は胃袋を取り出して遠くに運ぶか、這い出してこないようにその場に深く穴を掘って埋めてしまいます。庭師がこれを2、3回繰り返し行えば敵どもは完全に消滅し、庭を台無しにするあらゆる種類の忍び寄る敵を完全に駆除します。
フランダースの農夫たちは、蛾の幼虫が木のてっぺんまで登ってきて住み着かないように、見事に作ったわらの切れ端を木の大枝に巻いて結び固定することで株を武装します。まるで罠の仕掛けが敷設されているようです。害虫は最終的に追い払われるか、道半ばで迅速にまたは罠に遭遇した直後に引き返します。
カタツムリの退治方法は特別です。庭師がキッチンハーブにオリーブ油の搾りかすか煙突のすすをふりかけると、まるでニゲラのタネをハーブの間に蒔いたのと同じ様に、キッチンハーブから追い払うことができます。私が前に言ったように、栽培ベッドのその他の騒々しいうじ虫類や忍び寄る動物に対しても効果があります。
生鮮野菜を栽培している場合は、庭のすべての区画、ベッド、ボーダーにフェネグリークの粉末を混ぜ合わせた水を十分に振り撒くか、あるいは、私が以前書いたように経産ロバの肉のない頭骨を庭の中央に立てます。
偉人イリウス・フロントは、ヤサイの間にハーブのロケットのタネを蒔くか混植するなら、どの菜園でもン大いに役立つと述べてています。
しかし、偉人のデモクリトス、フロント、ダメージロンがギリシャの農業の教訓としてわたしたちに伝えているように、塩水に溶けたガチョウの糞をヤサイに振り撒くと栽培している庭師にとって耐え難い損害がもたらされるでしょう。
ーーーーーーおまけ
今、旬のアスパラを使った16世紀風サラダ。
強めに塩茹でしたアスパラにゆで卵の黄身の裏ごしとアーモンドパウダー、溶かしバターをかけたもの。さらにグラニュー糖をかけるとエリザベス王朝風になるそうで。
そのまんまの味です(笑)。日本人には胡麻和えの方がしっくりきそうですが、趣向を変える効果はあるかも。
2021年6月20日日曜日
アスパラガス in 19世紀
アスパラガス in 19世紀
レディのためのガーデニング入門 (by Mrs. Loudon 1840年)
キッチンガーデンの多年生作物として、
- アスパラガス
- シーケール
- アーティチョーク
- イチゴ
- タルト ルバーブ
- ホースラデッシュ
がとりあげられています。
まずは、アスパラガスから。
アスパラガス:
- バターシー:これは肉厚の白っぽい茎で、先端がわずかにピンクかかった頂部を持っています。
- Gravesend:これはずっと細身で茎部と頂部は緑です。
- Giant:これは最も多い品種です。
植え付けるには、地面に0.9 ~ 1.2 m 以上の深さの溝を最初に作って十分完熟した牛馬糞堆肥をたっぷり溝の底に埋めます。それから 1.2 m 幅の栽培ベッドとその間に 0.6 m 幅の通路ができるよう印を付けます。そして株を約 15 cm の深さで、株間 22.5 cm として栽培ベッドに植え付けます。根のクラウン部分は地表面より約 5 cm 下になるようにします。
ここ4,5年の間、この地域とロンドン近郊の多くのプライベートガーデンに、最も美しい姿の小さな赤と黒と青のストライプ模様の甲虫が現れるやいなや、瞬く間に地面に近いシュートを食べてしまい、すっかり荒らされてしまいました。
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19世紀のアスパラガスの料理法は、中世から変わらず、茹でてバターで食すのが基本じゃないかと思います。
The Virginia House-Wife(1825年、米国)では、トーストしたパンに溶かしバターをかけて、その上に塩茹でしたアスパラガスを載せた料理がでています。
中世(17世紀)イングランドのアスパラガスのサラダは、7.5 cm にカットしたアスパラガスときざんだ玉ねぎ、カラントを一緒に茹で上げて、バターをかけています。このホットサラダにミックススパイス(生姜、砂糖、シナモン、クローブ、ナツメグ)をかけるところが中世っぽいです。Murrell, Cookerie (1615) 詳しいレシピ
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:かすかに秋の気配
9月に入っても35℃超え、最低気温も27℃と暑いです。 ただ、熱湯の中にいるような空気感は、日陰で風があれば、やわらいできたような。。。いや、単に、自分が暑さに順化しただけかも(笑) 夕方なら草刈りする気力が、ようやく戻ってまいりました。暑さで弱っている雑草は比較的抜きやすいで...

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春は忙しくなるのが、なんだか嬉しい季節ですよね。 あれこれ花が咲きだす中、剪定の仕上げや芽かき、種まき・植え付け、病虫害の予防などなど、大慌て。 ”自然に還る”のキッチンガーデン、別名、単なるズボラ放任の庭でも朝の見回りをする気分になっています(笑)。 昨年の猛暑を乗り切ってくれ...
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ようやく体温超えの猛暑からは解放されるようですが、まだまだ暑い。蚊も暑さから息を吹き返して活発化しそうです。 これが私の、12月半ばまでのモスキートシーズン用のワードローブ カプセルです。 ついに今年はメッシュの虫除けパーカーを買いました。今年流行の透け感のあるオシャレ着みたい(...
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やってきました。ビバ、蚊のいない世界! ナメクジに悲鳴をあげることもないし、雑草との戦いも一時休戦。 にぎやかさは去り、すっかり落ち着いた庭で、暖かいお茶を飲むひと時、サイコーです。 寒いとはいえ、霜柱も立たない地域なので、風が止み 陽がさせば居心地が良いです。 柿や桑の木をどう...