アスパラガス in 19世紀
レディのためのガーデニング入門 (by Mrs. Loudon 1840年)
キッチンガーデンの多年生作物として、
- アスパラガス
- シーケール
- アーティチョーク
- イチゴ
- タルト ルバーブ
- ホースラデッシュ
がとりあげられています。
まずは、アスパラガスから。
アスパラガス:
Illustrated Catalogue of SELECTED FIELD, GARDEN AND FLOWER Seeds. Greenhouse and Bedding Plants. Mangelsdorf Bros. Company, ATCHISON,KAN. (1891)
キッチンガーデンで育てる多年生作物のうち、最も準備が必要なのがアスパラガスです。
この植物は英国ブリテン原産であることはおそらく一般に知られていません。しかし、実際にイングランドとスコットランドでは野生種が自生している場所があります。園芸種は当然、野生種と大変異なります。野生種は貧弱で不味く、とても頑丈である一方、園芸種は水分が多く良い香りがするだけでなく、非常に大きなサイズに育ちます。
アスパラガスは南ヨーロッパが原産だと思っていたのですが、原産地は広範ですね。
ロンドンの市場向けに育てられているアスパラガスは3種類あります。
九州だと現在の品種はウェルカムが多いような気がします。九州は雨除け栽培でたくさん作られていて、最盛期には安く出回ります。寸足らずだったり折れたものもアウトレット?的に売っていたりします。関東に住んでいた時よりも食べる機会が増えました。
- バターシー:これは肉厚の白っぽい茎で、先端がわずかにピンクかかった頂部を持っています。
- Gravesend:これはずっと細身で茎部と頂部は緑です。
- Giant:これは最も多い品種です。
アスパラガスの栽培には軽くて肥沃な砂質ロームを必要とします。
植え付けるには、地面に0.9 ~ 1.2 m 以上の深さの溝を最初に作って十分完熟した牛馬糞堆肥をたっぷり溝の底に埋めます。それから 1.2 m 幅の栽培ベッドとその間に 0.6 m 幅の通路ができるよう印を付けます。そして株を約 15 cm の深さで、株間 22.5 cm として栽培ベッドに植え付けます。根のクラウン部分は地表面より約 5 cm 下になるようにします。
植え付けるには、地面に0.9 ~ 1.2 m 以上の深さの溝を最初に作って十分完熟した牛馬糞堆肥をたっぷり溝の底に埋めます。それから 1.2 m 幅の栽培ベッドとその間に 0.6 m 幅の通路ができるよう印を付けます。そして株を約 15 cm の深さで、株間 22.5 cm として栽培ベッドに植え付けます。根のクラウン部分は地表面より約 5 cm 下になるようにします。
栽培ベッドは一般に、冬の間、腐熟中の堆肥で覆います。フォークでつついて、春には栽培ベッドにレーキをかけます。この作業は毎年、もしくは少なくとも2,3年毎に繰り返さなければなりません。その間の年は、栽培ベッドを植物残渣や落葉などで薄く覆います。春にはそれをレーキで取り除くことができます。
定植してから3年目までは茎を切って収穫するべきではありません。しかし、その後、根は 12~14 年間、十分収穫できる生産を続けるでしょう。
アスパラガスの茎の収穫は一般的に地表面の少し下で鋭利なナイフを使って上向き方向にカットします。
市場用のアスパラガスを栽培する人は 4 月から盛夏までの 2 か月間に育つシュートはすべてカットし、収穫します。しかし、その後、葉を茂らせる期間に入ったら、樹液を十分に作ることができるようにシュートはすべて収穫を控えます。
九州では春芽のほか、夏芽(10月ごろまで)が採れます。
アスパラガスはロンドン近郊では市場用として庭師によって栽培されています。すなわち、主にモルトレイク、バターシー、デプトフォード近郊の 32 ~ 40 ha の地域です。
ここ4,5年の間、この地域とロンドン近郊の多くのプライベートガーデンに、最も美しい姿の小さな赤と黒と青のストライプ模様の甲虫が現れるやいなや、瞬く間に地面に近いシュートを食べてしまい、すっかり荒らされてしまいました。
ここ4,5年の間、この地域とロンドン近郊の多くのプライベートガーデンに、最も美しい姿の小さな赤と黒と青のストライプ模様の甲虫が現れるやいなや、瞬く間に地面に近いシュートを食べてしまい、すっかり荒らされてしまいました。
アスパラガスは一般に堆肥で栽培ベッドを覆うことで、そして、栽培ベッドの間の畝間を深くして堆肥をそこに満たすことでも、促成栽培できます。
春早めに収穫できるよう、堆肥の発酵熱を利用しているので完熟堆肥じゃなくて腐熟中の堆肥でしょう。
------------------------------------------------
0 件のコメント:
コメントを投稿