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2023年6月17日土曜日

19世紀流栽培ビーツ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン

業務スーパーのリトアニアから輸入されているテーブルビーツが本当に便利。サラダにスープに重宝してます。生ビーツやスイスチャードが欲しい場合は自家栽培。スイスチャードはコマツナより害虫に強い気がします。

第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 
第4節 ビーツ

19世紀流の栽培方法

ビーツの16世紀流栽培と薬効はこちら

ビーツには園芸種が2種類があります。すなわち、 根を食べる赤い種類と葉を食べる緑の種類です。緑の園芸種は葉をホウレンソウのように食します。 ただし、需要があるのはほとんど赤い方なので、私の観察は主にそちらに向けましょう。

この植物に最適な土壌は軽い乾燥ロームで、少なくとも18インチ(45 cm)の深さが必要です。 土壌が硬くて深さも浅い所では、根部が潰れて二股に分かれてしまいます。 いずれの場合も、地面を深く掘るか、サブトレンチを掘る必要があり、準備の際には十分に土を粉砕しておく必要があります。 ビーツは作付け時に肥料を与えない方が良いですが、作物を受け入れやすい土の状態にしておく必要があります。

種まきの時期は3月中旬から5月上旬です。 最適なのは4 月の第 1 週です。

耕すなどした後、地面を軽く転圧するか、足で踏んで均します。次に、土壌の質に応じて間隔12または14インチ(30〜35 cm)で深さ1インチ(2.5 cm)にタネを蒔きます。タネを薄く土で覆い、レーキをかけて全体を均します。

草丈が1~2インチ(2.5〜5 cm)になったら、列条の株間が5~6インチ(12.5〜15 cm)になるよう間引きます。 そして常に雑草を取り除いてください。ビーツはニンジンと同じ方法で冬期保存ができます。 本章の第4節を参照してください。

緑の種類も上記と同様の方法で栽培できます。 ただし、食用には上の葉の部分だけを利用するので、地面を準備するのに赤い種類のように労力を費やす必要はありません。 栽培管理方法はホウレンソウとよく似ていますし、通常はホウレンソウと同様に食します。 葉を収穫するときは生長点のクラウン部分を傷つけると液汁の流出が多くなるので注意が必要です。 

2022年7月10日日曜日

Beet(ビート):「The Gardeners Labyrinth」第34章

キャベツと同様、畜糞堆肥を好むとされるビーツ/ビートが2番目にとりあげられています。

今のビーツの根はカブのように丸くなりますが、当時のビーツはこの図のように太めの根といった感じです。

左が白ビート、右が赤ビート
The Herbal, or General History of Plants by John Gerard (1597) and Thomas Johnson(1633) より。


第34章(第2部2章)ポットのためのビートのタネ蒔きと処理に関する価値のある指示。

ビートは貧しい人の食卓に頻繁に登場するヤサイ(ハーブ)です。最も肥えた土で栽培します。どの季節でも播種が可能ですが、タネ蒔きはあえて12月中旬から3月まで、そして8月にするべきです。タネは3年間保存できます。

タネは栽培ベッドに薄く播種するよりも厚く播種するべきであり、そこである程度まで成長させる必要があります。こうして地上に4〜5枚の葉が出た後、偉人コルメラが書いているように 、夏の間、花が咲いていてベッドが前もって湿っているか濡れている時に抜き取ります。 収穫時に地面が乾いている場合は、雨が降って土が柔らかくなるのを待って抜き取ります。

ビートは、頻繁に耕して、糞をたくさん与えられることを好み、喜びます。そのため、苗の根の端を切って、葉の上部も切ってから移植すべきです。 新しい牛糞を投入したり地表に塗ったりした栽培ベッドに十分な間隔をとって植え付けます。ビートはさらに成長した後、丁寧に除草し、不採算となる雑草は捨てます。こうすることでビーツはより均一に成長します。 私が言ったように、肥えた土に植え、よく糞を施肥すれば、もっと大きく成長します。

ギリシアの農業書にあるように、ビートは大きく広がって成長することができます。ビートの茎が成長して伸びる前に、所有者はビートの頭に広いタイル、Posthard、またはその他の重量のあるものを置き、それによって上部をやさしく押さえることにより、葉が横に広がるようにすることができます。

ネギの移植前の作業のように、若いビートの根と上部を切って、雄牛や雌牛の新しい糞を根に塗るか根を覆うと、ビートはより白く、ぐっと大きくなります。そして、前に述べたように、より大きく成長します。

ビートを赤く成長させるには、赤ワインの灰汁で水やりするか、太陽が毎日長く輝く暑い場所に植えます。

ギリシャのメナンドロスが指摘しているように、熾火でローストしたビートをニンニクを載せてまたはニンニクの後に食べれば、食べたニンニクの臭いや味を取り除いてくれます。 聞いて驚くのは、ビートのタネは最初の年には成熟に至らず完全なタネが収穫ができないことです。しかし、2年目にはタネがいくらか増加し、最初の播種から3年目には完全の成熟したものとなります。 

そしてプリニーは、ビートは新しいタネよりも古いタネの方がスピーディーに成長すると報告しています。そこで、熟練した庭師にこういった経験についての報告を求めました。蒔くべきビートのタネは3年目以前のビートから集めてはいけません。月の農法による適切な蒔きどきの最初の播種の後、最良のビートになります。次のことを忘れないでください。ワインは(前述したように)コレヴォルトを入れると容器内で味が損なわれますが、ビートの葉を入れるとそのおかげでワインの味が回復します。 これらが今までのビートに関する事柄です。


ビートの薬草としての効果

まず、どの種類のビートも冷・湿の気質をもっています。

農学者であるディフィラスが報告したように、白いビートはお腹をゆるくします。

赤いビートは、利尿や排尿を促します。ガレンは、ビートが亜硝酸性の性質をもっていることを確認しています。そのため汚物を清めきれいにしてくれます。

この効果は白ビートの方が大きいです。

それはお腹の下痢を引き起こし、体内の邪悪な体液を一掃しますが、これは胃へも波及して胃痛を起こします。

コモンビートのジュースは飲むとお腹をゆるめますが、特に胃が弱いデリケートな人の場合には胃をキリキリと痛め、お腹を傷つけます。そのため生のジュースよりもビートの浸け汁を飲むことをお勧めします。

ビターアーモンドのオイルと混合したビートのジュースは、受け皿で加熱した後、鼻の穴にすするか吸い入むと、鼻水を止めるのに大いに役立ち、頭の浄化・清掃となって嗅覚が回復します。

ビートの根を水で沸騰させ、この煮汁を耳に3〜4滴落とせば耳の痛みを取り去ります。

そして、ビートのジュースを歯茎にこすりつければ、歯茎の激痛を和らげます。

生のビートのジュースを頭の禿げた所に塗れば、髪を生やしシラミを殺します。

葉と根の煎じ薬は、頭のぼーっとするのもめまいも一掃します。

沸騰させてやわらかくしたビートを、癤や火傷や火傷の水ぶくれにつければ、短時間でそれらを癒します。

クミンまたはディルシードと一緒にビートのジュースを飲めば、お腹のつかまれるような痛みを取り除きます。

黒か赤のビートを豆類、ヒラマメと一緒に煮たものを食せば(上で述べたように)、白いビートがお腹を緩めるのと同様、緩い腹のままになります。

この白いビートはまた、生のニンニクと一緒に食べれば、腹の寄生虫を追い払います。

茹でたビートは、特にマスタードや酢と一緒に食べれば、great Mallowsや holly Oakよりも 肝臓の障害や停止を治してくれます。マスタードや酢と一緒に食べると、見事に鎮静化して、腐敗した脾臓を癒してくれます。

このジュースは??に対して利用できます。

このハーブ(ビート)は、他のすべてのポットハーブと同様に、わずかな栄養しか存在しない低カロリーのヤサイであるという点で、栄養供給というよりも医学的な効能のために、次のような方法に従って、あえて食べられています。

すなわち、一度に大量に食べるたり、分けて何回も頻繁に食べたりすると、胃をつかまれるような痛みだけでなく、病気の人のように健康な人にも邪悪な体液を増やします。


白いビートの蒸留水の特殊な効果。

白ビートの蒸留時期は6月末で、葉と茎の両方を一緒に蒸留します。

朝と夕方に白ビートの新しい蒸留水を1回につき4オンス(120 cc)飲めば、白ビートが日射を使い尽くすように、驚くほど日射に打ち勝ちます。

この量飲めば、腰の筋肉と腎臓を浄化して、その石(結石?)の悲痛を癒します。

(最後の一文は不明)


[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:かすかに秋の気配

 9月に入っても35℃超え、最低気温も27℃と暑いです。 ただ、熱湯の中にいるような空気感は、日陰で風があれば、やわらいできたような。。。いや、単に、自分が暑さに順化しただけかも(笑) 夕方なら草刈りする気力が、ようやく戻ってまいりました。暑さで弱っている雑草は比較的抜きやすいで...