↑全体の目次一覧
ラベル 促成栽培 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 促成栽培 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年9月18日月曜日

19世紀流栽培 エンドウマメ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン

ここでは“早生品種から晩生品種までのタネがあれば、11月から6月まで播種して栽培できる”といったことが書いてありますが、最近はタネの価格も高くなって早生から晩成までタネを揃えるのはなかなかの贅沢ですね。今年の春、ミックスビーンズの中からエンドウマメを拾って蒔いて芽は出たものの、うまく生育しなかったので、涼しくなって再挑戦予定です。何の品種か知らんけど😅

第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 
第19節 エンドウマメ

80: Billhook Peas, 81:Snow Peas, 82: Téléphone Peas
LEGMES ET PLANTES POTAGERES より

エンドウマメは通常、天候が許せば 6月から 11月までの期間に需要があります。

促成栽培で最も成功する方法は次のとおりです。

品種トゥルーアーリーフレーム(または、それが手に入らない場合はチャールトン)を 11月初め頃に育苗箱または大きなポットなどに一定量、播種します。それをピーチハウスや温床フレームなどに入れて、空気と光をたっぷりと浴びればゆっくりと成長します。 2月中旬か3月初めまでここに置いてください。

その後、屋外の暖かく風通しの良い環境に置きます。夜は保温のマットで覆い、荒天の場合は最初の頃は日中でもマットで覆い、徐々に順化するよう注意してください。天気が十分に穏やかなときは、時に応じて夜もマットを外したままにしてください。

こういった管理を4月初めまで続け、その後、南向きの暖かく日当たりの良いボーダーに、深さ3インチ(7.5 cm)の植え穴を作って、育苗箱から苗を慎重に取り出して、株間1インチ(2.5 cm)で根が傷つかないように注意して植えていきます。

(直播きなら)エンドウマメは暖かく日当たりの良い場所に厚蒔きして、冬中ベルガラスまたはハンドガラスの下で管理し、マットなどで激しい霜から守ります。 春に順化させ、上記のように移植してもうまく成長しますし、早い時期に収穫できるでしょう。


連続的に収穫したい場合は、1月初め頃に同じ品種を同じボーダーか同様の環境の場所に1回目のタネまきを行います。

2回目はチャールトンとドワーフマロウも、3月初め頃、屋外の菜園に蒔きます。

3回目は、ドワーフマロウかトールマロウ、ブループロイセンなどの品種を蒔きます。

最後に蒔いたものはすぐに地上に芽を出します。これを6月の初めか中旬まで繰り返します。
しかし、最後の 1~ 2回の種まきはチャールトンかフレームといった品種にする必要があります。この2種は早生と晩生の両方に最適な品種です。


エンドウマメは、ほとんどどんな種類の庭地でもよく育ちます。しかし、たくさん収穫するには粘度の強い土壌が最適です。

栽培するところには、エンドウマメのために肥料を与える必要はありません。一般に、肥料を与えたり休耕を要する作物の後にエンドウマメを植えます。


最良の方法は、10 インチ(25 cm)離してダブルラインで筋蒔きします。 通常、そのダブルラインの間に支柱を1列立てて、両筋のエンドウマメを誘引します。 支柱間の距離は品種の大きさによりますが、4~5 フィート(1.2~1.5 m)とします。 シングルラインで筋蒔きした場合、支柱の距離はそれより 1フィートほど狭めます(0.9~1.2 m間隔)。

雑草はきれいに取り除き、草丈が約2インチ(5 cm)になったら土寄せします。 次に、8〜10インチ(20 〜25 cm)くらいのとき、そして最後は花が咲き始めるときに土寄せします。

一般にエンドウマメの抑制栽培はべと病に悩まされ、成長が遅れ、肥大が妨げられます。 おそらく最良の対処方法は、肥沃で軽く乾燥したローム土壌の風通しと日当たりが良い環境に播種することです。


2023年7月23日日曜日

19世紀流栽培 セロリ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン

 19世紀の園芸書は、促成栽培法が書かれているのが私にとっては魅力です。セロリの本節でも温床やフレーム、ガラスのクロシェ利用の記述があります。

今の家庭菜園ならトンネル栽培にあたりますかね。トンネルは裾上げが結構面倒なので、21世紀のトンネルやフレームには手頃な自動換気機能が標準で付いていて欲しいものです。形状記憶合金の窓オープナーやソーラー排気ファンなどがありますが、自分で組み込んだり配線するのって結構面倒。穴あきトンネルもありますが、保温性がどうでしょう??

第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 
第10節 セロリ

セロリはどの家庭でも需要があります。できるだけ継続して収穫できることが求められます。

1回目の収穫のためには、19 ページで示した方法か、温床に1月初め頃に播種します。 2回目の収穫用には、1回目と同様かまたは南向きの促成用のボーダーに2月初めまでに播種して、フレームとライト、またはハンドガラスなどで覆います。 3回目の収穫のためには3月初めまでに、これも促成用のボーダーに播種します。 そして最後の4回目の収穫用には、4月初め頃に屋外の空いた土地に播種します。

通常、こうすれば確実に収穫し続けることができるでしょう。それ以外は、セロリはとう立ちします。

いずれの場合も、肥沃な軽い腐植土を選択してください。 私は、促成栽培には落葉から作られた植物性の腐植土(腐葉土)が無限の利点を有することを見出しました。
どの栽培でもすべて、植え方、環境、土壌を同じにするべきであり、次のことが最も大事です。
すなわち、この植物は苗床に植えます。そうすることで苗は非常に強化され、元気な若い髭根が出てきます。 

 そして、定植に適した時がきたら、畝として幅8フィート(2.4 m)の溝を4フィート(1.2 m)のスペースをとって作り、条間20インチ(50 cm)、株間8インチ(20 cm)で定植します。掘った土をそこに置きますが、その厚さは6 インチ(15 cm)だけとします。これは、土寄せとしては、掘った土の深さ分と合わせて十分な厚みです。

ただし、これは少なくとも 作土層の厚みが2 フィート(60 cm)あり、乾燥した土地についてであると認識すべきです。; 逆に、溝を作らず、地表に植える場合は、軟白化させるのに必要な土寄せに使う土を採るため、畝どうしの間のスペースはさらに 1 ~ 2 フィート(30~60 cm)広くする必要があります。

セロリの生産に最適な土壌は中程度の質感の肥沃なロームです。 そのために最も適した肥料は完熟糞と植物性の土の混合物です。 しかし、かなりかさの減少した完熟糞だけでも非常にうまく成育します。

牛糞が豊富に含まれた軽い砂質ロームでもセロリはうまく成育します。 泥炭土でもよく育ち、十分な大きさになります。

土寄せには必ず乾燥した日を選び、一度に多量に行ってはいけません。植物の芯部(成長点)は覆わないようにします。覆ってしまうと、湿気の多い天候が続けば確実に腐ってしまいます。 セロリはニンジンと同じように、食べるまで砂などの中で何ヶ月も保存ができます。 前節(第9節ニンジン)を参照してください。

[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:かすかに秋の気配

 9月に入っても35℃超え、最低気温も27℃と暑いです。 ただ、熱湯の中にいるような空気感は、日陰で風があれば、やわらいできたような。。。いや、単に、自分が暑さに順化しただけかも(笑) 夕方なら草刈りする気力が、ようやく戻ってまいりました。暑さで弱っている雑草は比較的抜きやすいで...