19世紀の園芸書は、促成栽培法が書かれているのが私にとっては魅力です。セロリの本節でも温床やフレーム、ガラスのクロシェ利用の記述があります。
今の家庭菜園ならトンネル栽培にあたりますかね。トンネルは裾上げが結構面倒なので、21世紀のトンネルやフレームには手頃な自動換気機能が標準で付いていて欲しいものです。形状記憶合金の窓オープナーやソーラー排気ファンなどがありますが、自分で組み込んだり配線するのって結構面倒。穴あきトンネルもありますが、保温性がどうでしょう??
第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培
第10節 セロリ
セロリはどの家庭でも需要があります。できるだけ継続して収穫できることが求められます。
1回目の収穫のためには、19 ページで示した方法か、温床に1月初め頃に播種します。 2回目の収穫用には、1回目と同様かまたは南向きの促成用のボーダーに2月初めまでに播種して、フレームとライト、またはハンドガラスなどで覆います。 3回目の収穫のためには3月初めまでに、これも促成用のボーダーに播種します。 そして最後の4回目の収穫用には、4月初め頃に屋外の空いた土地に播種します。
通常、こうすれば確実に収穫し続けることができるでしょう。それ以外は、セロリはとう立ちします。
いずれの場合も、肥沃な軽い腐植土を選択してください。 私は、促成栽培には落葉から作られた植物性の腐植土(腐葉土)が無限の利点を有することを見出しました。
どの栽培でもすべて、植え方、環境、土壌を同じにするべきであり、次のことが最も大事です。
すなわち、この植物は苗床に植えます。そうすることで苗は非常に強化され、元気な若い髭根が出てきます。
そして、定植に適した時がきたら、畝として幅8フィート(2.4 m)の溝を4フィート(1.2 m)のスペースをとって作り、条間20インチ(50 cm)、株間8インチ(20 cm)で定植します。掘った土をそこに置きますが、その厚さは6 インチ(15 cm)だけとします。これは、土寄せとしては、掘った土の深さ分と合わせて十分な厚みです。
ただし、これは少なくとも 作土層の厚みが2 フィート(60 cm)あり、乾燥した土地についてであると認識すべきです。; 逆に、溝を作らず、地表に植える場合は、軟白化させるのに必要な土寄せに使う土を採るため、畝どうしの間のスペースはさらに 1 ~ 2 フィート(30~60 cm)広くする必要があります。
セロリの生産に最適な土壌は中程度の質感の肥沃なロームです。 そのために最も適した肥料は完熟糞と植物性の土の混合物です。 しかし、かなりかさの減少した完熟糞だけでも非常にうまく成育します。
牛糞が豊富に含まれた軽い砂質ロームでもセロリはうまく成育します。 泥炭土でもよく育ち、十分な大きさになります。
土寄せには必ず乾燥した日を選び、一度に多量に行ってはいけません。植物の芯部(成長点)は覆わないようにします。覆ってしまうと、湿気の多い天候が続けば確実に腐ってしまいます。 セロリはニンジンと同じように、食べるまで砂などの中で何ヶ月も保存ができます。 前節(第9節ニンジン)を参照してください。
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