小川から水を引いて庭に水を撒くのに必要な技術の説明です。敷地に小川が流れているとしたら、なんて素敵なんでしょう!堰を作って、中世の庭のように養魚池も作りたい💜 現実はプラスチック桶に雨水を貯めるのが関の山ですが。。。
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881)
給水 Ⅳ-3
給水のための揚水の動力基準
技術者は、1ポンド(454 g)の物体を垂直に1フィート(30 cm)持ち上げるのに要する力を「1フィートポンド」と呼び、これを一般に「仕事単位」としています。
ワットが提唱した「1馬力」は、1分間に33,000フィートポンドの仕事をすることに相当します。ワットはこの単位を、イギリスの荷役馬が馬車を動かすなどの仕事を9時間連続でこなせるとして計算、定義しました。
人力または馬力
しかし、ワットの推定は間違っていました。その後の実験で、良好な状態にある馬は、ワットの数値の約3分の2、つまり毎分約22,000フィートポンドの仕事しかできないことが証明されたのです。
ポニーは約11,000フィートポンド、ロバは約4,000フィートポンド、そして人間は約3,000フィートポンドの能力を持っています。それぞれ「1ポニー力」「1ロバ力」「1人力」になりますね。
電力量に換算すると、1000フィートポンド=1355.8 ワット(W)になります。
揚水ポンプに必要な馬力は、家庭用・園芸用では0.1〜1馬力(750 Wくらい)、農業・工事用の強力なエンジンポンプでは5〜6馬力以上、工業用の大型施設では数100馬力(数百kW)に達すると言われています。
性能の良いポンプが消費する力のうち、実際に揚水に使われる仕事量はその約3/4で、残りは摩擦や弁を通過する水のすべりなどで失われます。
さて、上記の揚水動力のいずれかで毎分何ガロンの水をタンクに汲み上げられるかを求めるには、これらのフィートポンド数を10(1ガロンの水のポンド数)で割り、水源と送水タンクの水位差(フィート)を掛け、さらにその結果に4分の3を掛ける必要があります。
言い換えると、確実に必要なフィートポンド数は、1分間に汲み上げるガロン数を10倍し、それに水源と吐出口の間の水位差(フィート)を掛け、さらにポンプの摩擦などによる動力の損失を見込んで1.3倍をかけることです。
水力
水の落差を動力源とする場合は、まず流量(毎分あたりのガロン数)を測定する必要があります(「取扱説明書」233ページ参照--リンク予定)。この流量(ガロン数)に10を掛け、次に利用可能な落差(フィート数)を掛けます。
これにより、ラムポンプ(流水力のみで動く自動給水ポンプ*)、タービン、あるいは水車で利用できる仕事量が毎分あたりのフィートポンド数として得られます。
*詳しくは https://en.wikipedia.org/wiki/Hydraulic_ram などを参照。
まず、ラムポンプ(落差が3フィート以上あって、毎分5ガロン以下の水量を150フィートまで送水するなら揚水できる、最も安価な動力)の場合、毎分揚水可能な流量を求めるには、利用可能な力(フィートポンド数)を10で割り、次にそれを揚水高さ(フィート数)で割ります。そして、ラムの駆動によって生じる損失があるので、それに0.5倍をかけます。
タービンや水車の場合も、計算方法は同様ですが、運転時の動力損失として0.5ではなく0.25を見込む点が異なります。タービンや水車の方が水の落差だけを利用するラムポンプよりも効率が良いためです。
タービンや水車は、毎分5ガロン以上の水を150フィート以上送水する場合に適しています。
ほとんどのタービンは水車よりも設置費用がかかりませんが、どちらにするかはその土地の状況によって決まります。
風力
風車の風力(フィートポンド数)を求める計算方法は水力ほど単純ではありません。まず、風速計(「気象学」246ページ参照--要リンク)を用いて風速(フィート/秒)を測定します。風速計がない場合は、羽根やアザミの綿毛が一定時間内に風に乗って飛ぶ距離を観察することで風速を測定できます。
次に、この風速を3乗し、風車の羽の面積(平方フィート)を掛け、33で割ります。
この結果が毎分あたりのフィートポンド数の風力量となります。
この風力で揚水できる水量を求めるには「水力」の項で説明した手順に従います。
例えば、風速が毎秒10フィート、4枚の風車の羽の面積がそれぞれ40平方フィートとすると、
すると、10³ × 40 × 4 = 160,000 / 33 = 4,848 フィートポンドとなります。
さて、水源と庭との水位差が100フィートだと仮定しましょう。
Then 4,848 / 100 = 48.
4,848フィートポンド/100フィート=48ポンドの水が庭で利用できる計算ですが、
このうち1/3は風車内での摩擦などで失われ、2/3しか利用できないとすると、
48 X 2/3 = 毎分32ポンド
、つまり3.2ガロンの水を組み上げることができ、毎時なら192ガロン、24時間なら4,600ガロンが利用できることになります。
河川・小川の水量測定
河川や小川を動力として利用する場合、一定時間あたりの河川水量を測定する必要があります。その場合、容量がわかっているバケツで流れて来る水を受け、バケツが満水になるまでの時間を記録することで測定できますが、
最も一般的に用いられる方法は、ノッチ(切り欠き構造)や堰を利用することです。
この測定方法について、チャールズ・L・ヘット氏(ブリッグ在住)による説明は以下のとおりです。
必要な測定装置は、図109に示すような厚さ1/2インチ (1.25 cm) の松材で、小川の幅に対し十分な長さがあり、V字の切り欠きが入っているものです。切り欠きは角度90°のV字形です。
ノッチ(切り欠き)は面取りする必要があります。切り込みの深さは5インチ (12.5 cm) とします。
このノッチは毎分約107ガロン(405 リットル)の水を通すことがわかっています。
図110に示すように、これにノッチと正確に同じ高さの段差を刻んだ杭と0.1インチ単位で目盛りを付けた定規があれば装置は完成です。
ダムの設置(水を堰き止める)場所を選定したら、鋭利なシャベルで両岸に溝を掘り、ノッチの板を流れの断面方向にしっかりと押し込み、水の流れを完全に遮断します。必要に応じて、周囲の柔らかい粘土を押し入れて流れをしっかり遮断してください。
次に、水面からノッチの板の両方の上端が同じ高さになるように押し下げて調整します。
水位がノッチの底に近づいたら、堰から約3フィート上流の小川の底に杭を打ち込みます。そして、水位がノッチの底へ上がってきた瞬間に、杭を水面と完全に同じ高さになるまで打ち込みます。つまり、小川のその水位とレベルを同じにします。
やがて水はノッチを通って流れ始め、供給量に応じた高さにまで上昇します。ノッチを越えて流れる水の深さを測定することで、必要な水量を推定できます。
次に、定規の端を杭の段差に当て、水面の高さを注意深く測定すれば、流量を知るのに必要な水深を0.1インチ単位で求めることができます。
この水深に対応する流量(ガロン/分)を表XXXIVに記載します。
設置作業時間を短縮するために、水位が上昇している間、ノッチ(切り欠き)を粘土で塞いでおくことをお勧めします。
堰によって水流を十分にせき止め、ほぼ池ような状態にする必要があります。また、堰の上流の水面と下流の水面の落差は、切り欠きを通過する水深の2倍以上でなければいけません。
高い精度が求められる場合は、水準器を用いて堰を調整し、水準器と平行定規を用いて、杭の先端を堰の上端と正確に水平にする必要があります。
表面を薄い鉄板で覆った切り欠きにすると効果的です。木材の切り欠きは鉄板の切り欠きより水の摩擦による抵抗が大きくなるので、抵抗を最小限にとどめるには、切り欠きを鉄面のものより大きくする必要があります。





















