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2021年6月22日火曜日

シーケール in 19世紀

レディのためのガーデニング入門 (by Mrs. Loudon 1840年)より


キッチンガーデンの多年生作物として、

  • アスパラガス
  • シーケール
  • アーティチョーク
  • イチゴ
  • タルト ルバーブ
  • ホースラデッシュ

がとりあげられています。

今回は、シーケール。


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シーケール:

約70年前(1770年位)、高貴な物理学者にして植物学者であったLettsorn博士は、たまたまサウスハンプトンの近くの海砂地域を旅していた時、通り道に生えていた植物を観察しました。その植物のシュートは全く多汁質であることを発見し、近隣の人々に食べたことがあるどうか、尋ねました。その答えは「土地の人々はこれらのシュートをゆでて、遠い昔からヤサイとして食べる習慣がある。」とのことでした。博士はそれを味見して、とてもおいしいかったので、友人のカーティス氏に紹介しました。彼は当時、Lambeth Marshの種苗業者で、「ボタニカルマガジン」の創始者でもありました。もたらされた経緯を記した、その植物についての冊子を書きました。そして、そのタネを少量のパックにして高額で売りました。こうして長らく無視されてきた、この英国の植物は高く評価されるようになり、大変尊重されるシーケールとなったのです。これまで長い間、貧しい漁師たちにのみ食べられていたシーケールは今では金持ちの食卓で大人気です。カーティス氏、なかなかの商売上手です。

シーケールは、タネか根分けかどちらの方法でも殖やすことができます。どちらの場合も株が1年経ってから、アスパラガスと同様、完璧に準備した栽培床に植え付けます。植え方はアスパラガスと同じ方式にします。

最初の年は、この植物の花茎がでてきたら必ず切り取る以外、ほとんど世話する必要がありません。
しかし、2年目は促成する準備を整えます。うどみたいに軟白させるようです。それにはまず、川砂で植物を覆い、それから、その上にシーケールポットと呼ばれるもの(促成用のポット)を置きます。そして最後に牛馬糞の未熟堆肥で37.5~50cmの深さまでそのポットを覆います。そこからの発酵熱がシュートの発芽を促し、水気の多い、食用に適したヤサイになります。
アスパラガスとセロリを合わせたような味らしいです。といってもケールの1種だから衝撃的な美味さとまではいかないような。。。(あくまで想像ですが)


シーケールは花を愛でるハーブでもあります。

川砂でシーケールを覆う理由がわかる動画(この動画の後半部です。ここでは砂の代わりに丸砂利を使っています。)


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