2022年8月28日日曜日

Marigold(マリーゴールド、キンセンカ):「The Gardeners Labyrinth」第41章

 マリーゴールドはアフリカンマリーゴールドやフレンチマリーゴールドのことではなく、キンセンカのことです。19世紀のミセス・ラウドンの園芸入門書でもマリーゴールド(キンセンカ)が取り上げられていますが、コテージガーデンでしか見かけないと書かれています。新しい花がどんどん取り入れられた時代だったので、キンセンカは当時流行のフラワーガーデンにはそぐわない、古めかしい印象を持たれていたのでしょう。しかし、キンセンカは美しく古くから利用価値の高いハーブであり、前章のボリジとならぶ食用花の2大巨頭であると思います!

相変わらず「Reds」の訳ができておりません。。。

第2部9章 ポットマリーゴールド(キンセンカ)の播種と移植、定植で学ぶべき技術と秘訣。


The Herbal, or General History of Plants by John Gerard (1597) and Thomas Johnson(1633) より。
当時のいろいろなマリーゴールド(キンセンカ)

薬草学者のカレンデュラにちなんで名付けられたマリーゴールド「カレンデュラ(キンセンカ)」は、どのカレンダーにおいても毎月、咲くことを表現したその名のとおり、夏と同様に冬にも花を咲かせることが知られています。 イタリア人はこれを毎月の花と名付けましたが、太陽花、または太陽の花と呼ぶ人もいれば、朝と夕方に花が開閉して時を示すことから農夫の文字盤と呼ぶ人もいます。

その他、太陽の花嫁、太陽のハーブといった名前があります。この花は、南から上昇して西に向かうように太陽に従い、神が所有するものの一部であるような動きで太陽に向かって方向を変えていきます。 まるでマリーゴールドは天の御心で回復し、元気づけられ、動かされているかのように向きを変えるのです。そして曇ったどんよりした天気の時はその天気のように(曇ってどんよりしたように)振る舞います。

その花は、愛そのもののように、夜には、その欲望のために、物思いにふけり、悲しい思いを閉じ込めるかのように花を閉じます。しかし、昼には花は完全に開きます。 あたかも腕を広げて花婿を抱きしめたいと切望して、熱心にアピールしているかのように。

このマリーゴールドは、庭やポットに植えられ、鉢植え、ガーラント、小さな花束を美しく飾り、胸元を飾る特別なハーブでもあります。

この花のタネは、一般的に、よく整えた土壌に蒔きますが、タネ蒔きは熟達者の助言に従って月が満ちていく時に行います。

花をより厚く、より大きく、より広く育てるには、頻繁に日当たりの良い新しい栽培ベッドへと移植します。移植は可能な限り月が満ちていく時期に行ってください。

さらに、月齢の最初の1/4期に 1つの穴に多目に種子を蒔くようにしてください。そして、発芽するまで、湿気十分でない天気なら、いろいろな時間に水やりしてください。

これらは、本葉が出た後、月の経過に従って頻繁に間引いたり剪定したりすると、より大きく、より広く、より美しい花になり、春よりも収穫期(秋)に常に多くの花を収穫できます。

薬草としてのマリーゴールドの効き目と効果。

葉と根のジュースをテカテカに塗れば、麻痺した人を短時間で回復させます。

花と葉は乾燥させ、使用するまでとっておきます。女性が子供を産んだ後、負担がかからないように、この乾燥させたハーブと花をワックスと一緒に火をつけるか燃やし、下で煙を作ります。学識者ブルムフェルシウスが報告しているように、これは出産する確実で賞賛に値する方法です。

redsの停止や最中、女性の膨らんだ胸にスパイクナード(非常に高価な香辛料の軟膏)とワインとこの花を一緒に塗れば、これは停止または緩和し月経を誘発します。

マリーゴールドの花は、ゆでて飲めば、出血の流れをとどめます。

絞った葉のジュースを耳に落とせば、虫を殺します。

根の皮を乾燥させ、粉末にし、むかつきに適用すると短時間で治癒します.

マリーゴールドの皮をワインで煮て飲めば、邪悪な体液を消化し、肝臓の停止やその他の苦痛を和らげます。

マリーゴールドの花は、酢と塩に浸して保存すれば、2年間本来の薬効を保ちます。

これは胃を慰め、肉への食欲をそそります。そうです、胃液を抑え、冷たい胸を温めます。

ここで述べた花のジュースを温めた少量の純粋な酢と混ぜて、歯と歯ぐきによくこすりつけると、歯のひどい痛みをやわらげるための最善の治療法となります。

ペストの発作中、この花のジュースを一度に 2 オンス(約60cc)飲めませて、ベッドに横たわっている患者が (ジュースを飲んだ後) 汗をかくように、布で十分に覆えば、迅速に効果を得られるでしょう。 

この花を保存しておくことはペストへの備えになります。

7グレーン(1グレーンは64.7989ミリグラム)の花のジュースを 3オンス(約90cc)の白ワインと一緒に飲み、これをさまざまな朝に繰り返すと、繰り返す発熱に役立ちます。

マリーゴールドの根の皮の粉末、フェンネルのジュース、ワイン、および少量の油を混ぜ、とろみがつくまで煮詰め、これに少量のワックスを加えて、軟膏を作ります。 精巣?や冷えた胃にあてると、非常に効果があります。

蒸留水の効果。

最も専門的な薬草学者である有能なヒエロニムスの報告によると、ベインマリーで抽出されたマリーゴールドの花の蒸留水は、熱によるものであろうと、寒さによるものであろうと、目のすべての不調を回復し、澄んだ目を獲得します。どんな頭痛も解消してくれます。

--------------おまけ
今年の夏も暑かったですね。
土用の期間中は、土いじりや草むしりなどはやっちゃいけないというのを口実に夏の土用(7月20日~8月6日)さらにはお盆から今まで庭をほったらかしにしていました。ようやく今日少し草刈りしました。
その間、部屋にこもって帽子を縫っていました。お見せできるような代物ではありませんが、記念にアップしています。everyday on head
帽子をかぶって秋の庭を楽しみたいと思います。
18〜19世紀の帽子からイメージした現代の日常帽???

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