本章と次章は庭の土について。常識的な土の性質が述べられていますが、土の味見をするのはECセンサーもpHセンサーもない時代なので、普通だったんでしょうか。今でも篤農の大家なら味見するのかも。。。
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第3章.庭地の利用にあたってどのような配慮と選択が行われるべきか?:土壌の長所と価値について。
庭の土の性質や品質において、特に避けなければならないのは苦くて塩味のある土です。もしそうなら、私たちは肥沃で受容性のある良質の土に作り直さないといけないことを意味します。
土のこれらの2つの性質(苦味と塩味)を古代人は非常に嫌っていました。すべての土が庭のハーブ(蔬菜)の栽培に適したり優れているわけではないと、詩人ウェルギリウスは記しています。
このように古代の農夫が土に関して注意していたことは、今の庭師が土の塊を採取して吟味判断をした上でその土の性質をうまく使おうと試しているのと同じことと言えます。
土が白色土でないか、不毛でないか、痩せた砂でないか、土が完全に混合しているか、調べます。また、完全なチョーク質でないか、荒砂でないか、バレイン砂利でないか、痩せた鉱物のきらめく粉や粉末状でないか、常に湿っている土でないか、注意します。これらはすべて良質で完璧な土には見られない性質です。
神学者ディデュモスがギリシャの農業の指南書に書き込んだように、夏の間酷く乾燥しないこと、粘土質でも荒い砂質でもないこと、馬のひずめ(ギャロッピング)でダメージを受けていないこと、そして夏に熱しすぎない土であることも最良の庭土であるかどうかの判断材料になります。
そのため、夏乾燥しがちな土に植えられたタネはすべて枯たり消失しますし、そこに植えた植物は痩せて、弱々しい貧弱な実しか着けません。
粘土質の土は水捌けが悪く、荒砂は反対に水持ちがよくありません。そのためどちらも、植物に栄養や水を供給しません。
したがって、庭にふさわしい土は湿り具合にムラがなく安定しているか、から判断します。
その土地の水分が過剰なら、不快な土であり、実りがないものと判断しなければなりません。
手に取るとザラザラして無数のヒビがある土で、水で溶かすとワックス状になるような土は完全に不採算となると判断できるでしょう。
プリニーは「準備が整う前の庭の区画というのは、石混じりで非常に固まっています。庭の区画の準備には土にひび割れの空隙がいっぱいでないこと、あるいはほとんどひび割れが見られないようにすることが必要です。少なくともその割れに太陽光線が入ってくると植物の根は焼け焦げてしまうから。」と書いています。
このように注意すれば、最適で最高の価値ある土が選べるでしょう。そこでタネが育つように世話します。母なる大地は、よく果実を実らせ、然るべき収穫を、さらには、より多くの収穫をもたらすでしょう。
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