2022年7月16日土曜日

Blete(チャード):「The Gardeners Labyrinth」第35章

 本章で扱っているハーブ「the Blete」が何かわからなかったのですが、多分、ホウレンソウやビーツの仲間のフダンソウやスイスチャードのたぐいではなかろうかと思い、ここでは「チャード」としました。その他、判読できない単語もあったりして、諸々あやしげな訳になっています😅

本書によれば、ホウレンソウのソテーのように調理して、酢をジャブジャブかけて食すのが16世紀風レシピとなります。

第2部3章  Blete(チャード)の播種と植え付けに際し学ぶべき結論について。

チャードには、白と赤〜黒の2種類があり、どちらも今日(16世紀)では庭でも畑でも一般的に栽培される非常によく知られたハーブです。

赤いワックス(つやのある)の茎と葉は成長すると非常に赤くなり、緋色に染まったように見えますが、さらに成長すると、やがてその色は紫色へ変わり、やがて黒に見えます。 それは黒チャードと呼ばれます。 さらにこのハーブの根の断面は血のように赤く見えます。

白いチャードはビーツのような茎や葉を持っています。鋭さや苦味(とげとげや切れ目かも?)がないものは風味がありません。プリニーが報告したように、どれも庭で急速に成長します 。

白や赤のチャードはどの土にも播種できますが、よく整えられた土に3月に蒔くのがよいと、ナポリの賢者ルエリウスは言っています。チャードはそのような土で力強く成長するか、あるいは完全に育ち上がれば、播種せずともこぼれタネで自然に生えることが毎年続きます。その結果、根付いて毎年自身で世代更新するので、庭師は自分の土地からチャードを取り除くことが難しくなるほどです。 もし庭師がチャードを肥沃な土壌に蒔いたとしたら、毎年収穫できて、こぼれタネによって何年も繁栄し、偉人パラディウスが報告しているように、掻き集めたり雑草を除草したりする手間も生じません。

医療効果と薬草としてのチャード。

賢者ガレンは著書の中で、チャードはポットハーブ(香味野菜?)であり、多く頻繁に?で食べられ、その気質は冷たく湿ったタイプであると、書いています。

プリニーが書いているように、これは胃にとって不適切であり、お腹を非常に悩ませるため、いくらかの?が動き、黄色い胆汁を増加させると考えられています。

チャードはまた、お腹を掴んでかき混ぜられるような状態を作り、嘔吐させます。毎日食べたり一度に食べすぎたりするとこの症状を生じますが、知られている方法を実践すれば胃とお腹を痛めることはありません。すなわち、まず前もって水を注ぎゆでて柔らかくしたチャードを鍋に入れたらオイルまたはバターで炒め、少量の塩または酢を加えて食べます。

しかし、にもかかわらず、頻繁に食べなくても一度に多量に食べなくてもチャードは(経験上知られていますが)黄色い胆汁の移動を通して嘔吐を引き起こし、胃に痛みを引き起こし、腸をつかみ、便通を生じる可能性があります。

そこで、食べる際にも次のことを思い出すべきです。チャードは油だけで、そして少量の塩で食べるのではなく、むしろ酢をかなりの量追加して食べること。そうしないとチャードは胃に害を及ぼすことが知られています。

(上記したように)このハーブは、ぬるぬるしてべとべとした何か他の物質によって特にその害が強められ、お腹をゆるくする特性があります。これらはガレンによる。

しかし、チャードは(プリニーが報告しているように)ワインに入れて飲めば、サソリに噛まれても回復します。 そして足の厚い皮膚に石膏状に塗ります。同様に、こめかみのズキズキする痛みに効果があります。そして脾臓上に油と一緒に塗るのも大いに効果があります。

偉人ヒポクラテスは、(前述のように)この方法で食べれば、病気の発生を抑えたり止めたりすると書いています。 これらはプリニーによる。


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