第2部6章 ホウレンソウの播種や管理における技術や注意。
The Herbal, or General History of Plants by John Gerard (1597) and Thomas Johnson(1633) より。四旬節*(一般に、その季節にホウレンソウは頻繁に食されます)用のこのヤサイは、あらゆる場所で非常によく育つため、どこでも栽培することができます。
*灰の水曜日から聖土曜日まで。2022年は3月2日〜4月16日でした。
そして、四旬節に使う第1の調理用ハーブとするには、タネを9月と10月に庭に蒔きます。そうすれば、四旬節の頃に収穫できます。
12月、1月、2月、3月に播種したものは夏じゅう収穫できます。
そして、この植物は寒さ、霜、雪といった厳しい気候に非常によく耐えてくれます。
ホウレンソウはどの土地でもよく生育しますが、それでも土壌は前もってきちんと整えておく必要があり、いくらか湿っていなければなりません。
播種後7日目までに発芽します。その後、周囲の雑草を除草する必要はありませんが、上部の柔らかい葉を切り取るだけで、より美しい見た目になり健康的に成長させることができます 。
庭師が栽培ベッドのホウレンソウを長く収穫し続けるためには、一度に栽培ベッドの半分だけを切り取って収穫し、残りの半分は別の時に収穫すべきです。
(トップをカットして捨てた後の)この調理用ハーブは、水を使わずに浸された状態にする必要があります。(沸騰した)ホウレンソウは適切な酒/液体に浸されていれば多くの水分を生成し、他の煮汁を追加しても受け付けません。その結果、浸された状態になり、ホウレンソウ本来のジュースを失い、代わりに、すぐに酒で溺れるか、ホウレンソウで克服します。(この部分あやふやな訳です。シュウ酸のアク抜きについて16世紀の本書では取り上げられていませんが、それに関連した処理方法でしょうか?)
これは非常に柔らかく、木製のナイフで細かく刻むか、またはそれを叩いて頻繁にひっくり返して、丸い山に盛り上げ、最も香りの良い油かバターで炒める必要があります。 一定量のヴェルジュ**とコショウとともに用意すれば、その味はさらに豊かになります。
**Verjuice青汁ヴェルジュ 未熟なブドウ、原種のりんご、またはその他の酸っぱい果実を圧搾して作られた強酸性ジュース。中世にはソースの材料として西ヨーロッパ中で広く使用されていたそうです。
ホウレンソウの薬草としての効果。
ホウレンソウという名前のこの調理用ハーブは(熟練者の考えによれば)湿気質、冷気質ともに第1度の末尾にランクされます。
ホウレンソウはお腹を柔らかくし、体を潤し、胸と肺の悲痛を取り除きます。
これは、排泄液が下剤によって排出されない限り、ホウレンソウは体に風を集めます:しかし、熱くして利用すれば、これは大きな効果がえられます。
そして、医者セラピオンの功績を認めるとすれば、ホウレンソウはハマアカザよりも栄養があり、お腹を緩め、その後、より良い栄養を残し、身体を浄化・純化して、胆汁を和らげ、胸と肺の両方に効果をもたらすことになります。
ホウレンソウを茹でて使えば、喉の痛みやひりひり、血の流れ、赤い胆汁を和らげます。
このハーブを毎日食べることは、嗄声に大変効果があり、息を吸うことが困難で、咳で大いに苦しめられるような場合に驚くほどの効果をもたらします。 このハーブを適切に沸騰させたのち、香りの良いバターかスイートアーモンドの油で炒め、それにヴェルジュ**と砕いたコショウ軽く加えます。
そのようにうまく利用すれば、(毎日食べられる)ホウレンソウは邪悪な体液を追い出します。逆に、ホウレンソウの煮汁と調理しないホウレンソウを毎日食べれば、(熟練者の同意する通り)毎日レタスを食した場合と同様に憂鬱を引き起こします。
(前に教えられたように)調理したホウレンソウを食べ、その煎じ薬を飲めば、ひどい痛みや背中の痛みを癒すのは間違いないだけでなく、便秘も解消します。
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