ターニップは和・洋・中いずれでも、煮てよし、蒸してよし、漬けてよし、ローストしてよし、の料理のしがいがある野菜ですね。本書では3月から8月初めまでがタネまきシーズンとありますが、今では品種改良が進んで年中栽培できるのかも(冬は保温が必要でしょうが)。
「発芽毎、ターニップのタネをまく」
第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培
第25節 ターニップ(カブ)
菜園の軽い土壌は、一般にターニップの栽培に最適ですが、十分に肥料を与えておく必要があります。ターニップ用の肥料としては単一種類の堆肥よりも混合した堆肥の方が好ましいです。
いずれの場合でも、灰、すす、鳩の糞はどんな種類のものであっても避けるべきです。
粘性の強いロームでは、過湿でなく、掘ったり、溝を切ったり、休耕したりするなどの作業で十分に土塊が砕かれていれば、この野菜をたっぷりと生産してくれます。
3 月 始めのタネ蒔きは十分に早いといえます。これより早くタネを蒔いても収穫までいくことはめったにありません。 それらは通常、苗になっても、くさってしまいます。 促成用のボーダーに蒔いたものは、いくつかは育てることができますが、あまり当てにできません。 どの栽培シーズンでも、開けた露地が最高の環境です。
連続してタネを蒔くには、直近に播種したタネが地上に発芽したらすぐに次のタネを蒔くようにしてください。 これを8月初めまで繰り返します。
品種「アーリーホワイトダッチ」は通常、夏収穫用に播種し、品種「イエロー」*は冬収穫用として自家消費や市場出荷のために播種されています。
一般に農地では、広くバラ蒔きで播種し、土壌の質に応じて株同志の間隔が9インチ(22.5 cm)から15インチ(37.5 cm)になるよう間引きます。
しかし、家庭菜園では、条間12 ~ 24 インチ(30~60 cm)のスジ蒔きとし、株間6 ~ 8 インチ(15~20 cm)で1列に並ぶようにする方法が選ばれることもよくあります。
いずれの場合も、雑草は取り除いて注意深く清潔に保つ必要があります。 乾燥した天候下では、生育初期の株に頻繁に水を与える必要があります。
ハエ類(fly)はしばしば非常に厄介な害虫ですが、幼苗を数日間食害するだけなので、作物を確保する最も効果的な方法は、厚くタネを蒔き、それによって植物でいっぱいにすることです。
それでも、ハエはその苗を部分的に食害することがよくあります。その対策として、同じ場所に再び播種することもありますが、ハエによって再び食害されるか、苗の揃いが悪くなるため、この方法が成功することはめったにありません。
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* 不思議なことに、イギリスでは黄色種のターニップはほとんど使われていません。 ロンドンではほとんど知られていないと思います。 しかし、風味と栄養の両方の点で、白い品種よりもはるかに優れていることは確かです。 また、同じ程度の霜でも黄色種は傷害を受けません。 牛の餌にする場合、黄色の3株が白の4株に相当します。 そして黄色種は一般に、より適正な耕作地であれば、その生産性もぐっと高くなります。
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このキッチンガーデンのヤサイの章を終える前に言いたいことは、すべての種子や苗は植え替え時または都合が許す限り、すぐに地面に蒔いたり植えたりするべきだということです。そうすれば、植物は最も生き生きとした状態になり、即座に生育を始めます。 また、休耕地だった場合を除いて、土が非常に湿った状態の時は掘ったり耕したりしてはいけません。
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