きれいに設えられた快適な作業小屋で鉢植えや鉢替えしたり、果物が整然と保管された場所は素敵な雰囲気でしょうね。私は庭先で鉢植え作業、果物の保存は冷蔵庫の野菜室です。
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881)
付属施設
鉢植え小屋
これは、どんなに小規模な温室園芸でも、欠かせない付属施設です。
温室で鉢植え作業すると、決してきれいに見えません。
外の庭を美しく整えておくため、温室の一部を仕切って鉢植え小屋として利用することもあります。が、これに有利な点はありません。鉢植えした植物には光が必要な一方、作業者にとってはそのようなガラス温室は暑すぎて、遮光ガラスやブラインドなどで日陰にしないと耐えられないからです。
鉢植え小屋はレンガや木で建築しますが、窓から十分に光が入り、手押し車が通れる幅の広いドアが必要です。
小屋内は、窓際に高さ約 2 フィート 6 インチ(75 cm)の頑丈なベンチが必要です。
ベンチの下または背後には、土、砂、植木鉢などを入れる仕切りのある収納が必要です。床はレンガまたはコンクリートとします。敷地の状況によりますが、小屋は温室にできるだけ近い場所に配置する必要があります。
小屋の大きさは、行う作業量によって異なります。
小規模であれば、この小屋を道具室や種苗室として併用できます。
鉢植え小屋を家の後ろの壁を利用して設置した場合、鉢植え小屋へ庭から直接出入りできるドアに加えて、家からも入れるように後ろの壁に連絡ドアを設ける場合もあります。
この連絡ドアは土、鉢などを運ぶためだけに使用すべきです。一方、庭から出入りできるドアを通れば温室へ植物を移動させることが簡単にでき、非常に役立ちます。
家との連絡ドアは、可能であれば、非常にたくさんの暖房が必要な家には設置しないでください。可能なら、家の最も涼しい場所との間に設けてください。家との連絡ドアは、特に頻繁に開け閉めされる場合は、暖房熱が逃げやすくなり、家の室温が下がるからです。
果物の保存室
果物の保存室も園芸に欠かせない付属施設です。小規模な庭園や一部の大規模な庭園では、使用されていない屋根裏部屋が果物の保存室として利用されることがよくあります。
果物を適切に保管するには、次の条件が必要です:
・暗いこと。
・空気が乾燥していること。
・涼しく均一な温度であること。
・霜がつかないこと。
果物の保管に乾燥した空気は必要ないと考える園芸家もいますが、果物室が乾燥していれば、必要に応じてすぐに加湿することができます。一方、その逆は容易ではありません。
空気は外部や床下と自由に循環する必要があります。
必要であれば、内部で空気を完全に循環させる手段(循環扇など?)が必要です。
通常の方法で空気が十分循環しない場合は、下部にガスジェットを備えた小さな排気口シャフトを設けて換気を促進することがよくあります。→その頃の図を見つけることができませんでしたが、原理的には末尾の図のように、燃焼熱で上昇流を加速させ、部屋からの排気を促すのかな?と思います。
窓や天窓も必要ですが、スライド式などの木製のシャッターを付けて、必要なときに完全な暗闇を確保できるようにします。
果物の保存室はレンガ造りでも構いませんが、熱の伝導を防ぐために、屋根はスレートではなくタイルで覆われた二重張りにする必要があります。
果物が周囲の空気よりも暖かいとしわが出やすくなり、冷えた果物には水が凝結しやすくなります。したがって、温度の変動は避ける必要があります。
霜が着かないようにするための対策も必要です。床と壁には板を張り、壁と板の間は半インチの隙間の空気層を作ります。
果物に簡単に手が届くように、部屋にぐるっと数段の棚を配置します。
上端を面取りした小さな木板を間隔を空けて配置することで棚板とします。(図 56 を参照)
果物はこの棚板に置きます。
このようにして、棚に置かれた小さいながらもしっかりとした果物は、木板の鋭い角で傷がつくこともなく(面取りしているから)、空気が果物周りを自由に循環します。
棚板の幅と固定する高さは、保管する果物のサイズによって調整する必要があります。
熟すのが早いタイプの果物と熟すのが遅いタイプの果物ときっちり仕切って分けておくのが有利です。前者からの放出物質(エチレンガスなど?)は後者に悪影響を与えるからです。
腐敗の兆候が見られる果物は取り除かねばなりません。
果物同志は互いに接触しないようにしておく必要があります。
この注意事項に関しては湿度計の項を参照してください。
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