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2020年9月16日水曜日

園藝之友 第1年第6号(1905年) ハワイの果物

園藝之友 第1年第6号 (1905年)

 ハワイの果物   在米国農事試験場ハワイ支場 芹澤重太

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「近頃ハワイで流行しつつある果物として、バナナ、パイナップル、ナシ、パパイア、オレンジ、イチゴ、スイカなどは多く賞用せられつつあるものなり。」

特にマンゴとパパイアが日本では珍しいかろうと、次のように紹介。


「マンゴーは樹姿高く生育するもの故、日本のように温室内に栽培するには極めて不適当なものである。単に学術上の考材として培養することは兎に角としても、愛玩もしくは実用的に栽植することは、余は勧めるに躊躇せざるを得ない。もし物好きにして、強いてこれを栽培せんと欲せば、大きな温室を用いるしかない。」


「パパイヤは、樹姿がマンゴーのように高くない。普通78尺(2.12.4m)位なので、学術上の考照用としてのみならず、少し設備がある場合は温室栽培で利益を出すことができよう。」


100年後、私たちは、実用栽培は難しいとされた国産マンゴーを高級果物としていただいています。著者の芹澤氏が知ったら感慨深いでしょうね。そういえば、トマトやマスクメロンはハイカラな野菜として本号までに登場していますが、私たちが馴染みのピーマンやパプリカ、キーウィなどは全く登場していません。100年あれば新しい野菜や果物が食卓に上るようになるのね。次の100年後はどんな新しい食物が登場しているでしょう?


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