レディのためのガーデニング入門 (by Mrs. Loudon 1840年)より
今回は、タルトルバーブ。
わざわざ「“タルト”ルバーブ」と書かれています。
家庭菜園でのルバーブの栽培方法や料理方法は本でもネットでもたくさん読むことができますが、ここでは学名で特徴を解説してある点と19世紀の促成栽培方法が書かれている点で読む価値があると思います。ルバーブの軟化栽培は鉢やシーケールポットなどをかぶせて暗くしてやりますが、さらにそれを堆肥で覆って発酵熱も利用することで春早めに収穫する点が19世紀っぽいです。
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タルト ルバーブ:
パイやプディング用のルバーブの可食部は葉の葉柄(茎)部分です。
一般に、これ用にキッチンガーデンで栽培される品種はRheum Rhapontiです。アジア原産で1573年にもたらされました。
R. Undulatumは中国原産で1734年にもたらされました。
R. Palmatumはターキールバーブの名称で、根が薬に使われるものと一般的には同じ種類と考えられています。その葉は深い切れ込みがあり先端が尖っています。
Buck's Elfordもしくはスカーレットルバーブは茎が細いですが、美しい色で価値があります。
Tobolsk, Giant, Victoriaルバーブはどれも、その茎部の大きさで際立っています。
R. Australeは薬草の一種と言う人もいます。つい最近わが国にもたらされ、これもまた大きな葉と、とても長く厚い茎をもっていて、その表皮は粗い一方、果肉はリンゴのような味です。
ルバーブはタネから育てるか、側枝で殖やすか、根のクラウン部分を株分けして殖やすか、どの方法でも育ちます。
タネは4月に軽く肥沃な土に蒔きます。
株は秋に肥沃な砂質ロームの栽培ベッドに穴を掘って植え付けます。そのための地面は掘り起こしておくか、もしくは45 cm か 60 cm の深さの溝を切っておきます。
株は、時たま、秋か春に堆肥で覆い、わずかにフォークで切っておく以外の世話は必要ありません。この表面処理は通常よりも出てきた葉や茎が小さくて、根が栄養を欲していることが明らかな時にのみ行います。
もし株が混みあっているなら時々間引いて間隔を空けてやり、間引いた株は他の場所に植え直します。
ルバーブはシーケールのように鉢と堆肥で覆うことで促成することができます。
また、促成のため根をBox(今ならプランター)に植えて、家の中のストーブの上かキッチンの火の近くに置いておくことができます。Boxは株を暗くしておけるようにアサ、ジュートなどの靭皮のマットで覆い、塵埃を避け、頻繁に水やりします。
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