THE FORCING, FRUIT, AND KITCHEN GARDENER.
「促成栽培、果樹園芸およびキッチンガーデン」
WALTER NICOL 氏の本(1802年)でとりあげられている壁栽培向きの果樹は、
リンゴ
アプリコット
オウトウ
イチジク
洋ナシ
プラム
このうちリンゴ、オウトウ、洋ナシは高温を嫌うため北向きの壁で栽培できる品種もあげられています。
ここにはありませんが、ミセス・ラウドン(1840年)ではモモ、ネクタリンが、イギリスでは南壁での栽培が必須な果樹として登場しています。
エスパリエ向きの果樹として、
リンゴ
オウトウ
洋ナシ
プラム
ブドウの垣根仕立てはエスパリエそのものと思うのですが、ブドウは本書では温室栽培の果樹の扱いで、壁栽培やエスパリエ向きの果樹として挙げられておらず、温室栽培の章で詳しく解説されています。
これら果樹の植え付け間隔は次のように記載されています。
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高さ3.6mの壁の場合:リンゴは6m間隔で配置します。 アプリコットは9m、 オウトウは6m、イチジクは3.6m、梨は9m、プラムは6m離します。 高さ4.5mの壁の場合、リンゴは4.5m、アプリコットは7.2m、オウトウは4.5m、イチジクは3m、梨は7.2m、プラムは4.5m離します。 同様に、3〜5.4mの高さの壁でも同じ比率で配置します。
エスパリエの場合、リンゴは9m、オウトウは6m、洋ナシは9m、プラムは6m離します。 しかし、これらは壁と違ってレールの両側を使えば、2倍の本数を植えられるので、同品種2本を一緒に配置すべきです。これにより、2本のうち1本を間引いても、必ずどの品種も残せることになります。
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我が家は九州の暖地、しかも極小の庭なので、どれも植えられそうにありません。小型の柑橘果樹や低木のベリー類でエスパリエもどきができたらいいなと思います。
16世紀の有名な園芸書“Gardners Labyrinth”の挿絵。19世紀の壮大な庭園に比べたら16世紀の庭は素朴にも感じられます。これは庭のごく一部分を描いたもの。壁やあずまやでの立体栽培も描かれていて、壁栽培やエスパリエに近いものを感じます。(我が家の極小の庭は全部でこの絵の広さくらいです。こんな雰囲気にできたらいいな。)
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