ペッパーワートはアブラナ科のマスタードの仲間で「野生のクレス」とも称されます。本物のペッパーが使われるようになったからなのか、本章では「ハーブたるにふさわしいハーブ」と書かれたペッパーワートも今や雑草扱いのようです。
第2部39章 ハーブ・ペッパーワートの栽培管理
(The Herbal, or General History of Plants by John Gerard (1597) and Thomas Johnson(1633) より。)ペッパーワートはハーブたるにふさわしいハーブです。モモや月桂樹よりも大きくて幅広で、より厚く、緑濃く、柔らかい葉を着けます。また、その樹体は 1 フィート半、時には 2 フィートの高さに成長します。硬く丸い茎の上部に白い非常に小さな花が咲き、その後、小さなタネと長い根を残します。
葉は酸味があり、かむと舌の上でペッパー(唐辛子?胡椒?)のような味がすることからペッパーワートと名付けられました。
これは庭のいたるところで生育し、地中に根を張り、2年間持ちこたえます。また、ある場所では、ルエリウスが目撃したように、10年間生えていました。
6月と7月に開花または着花し、次に種子ができます。
ハーブのペッパーワートは、3 月の初めまでに植えて、伸びたらSivues(?)のように切りもどす必要がありますが、頻繁ではありません。
11月1日以降はこのハーブを刈ってはいけません。刈ってしまうと、少なくとも、11月以降の寒い季節に枯れるか乾燥します。
このハーブは十分に施肥して熱心に除草すれば、2年間よく繁り続けます。
ハーブ・ペッパーワートの薬効。
Brunsfelsiusが報告しているように、このハーブは 3度の熱性と乾性をもっています。しかし、ガレノスによれば、ペッパーワートはクレスのように4度の熱性をもっていて乾性はそれより小さめです。
このハーブの葉はその特性によって潰瘍化します。
このハーブはまた、付いた肉や湿った体液をカットして軽減する性質があります。
ペッパーワートは牛乳なしで使用したり、摂取したりしないでください。これはクレスと同様の特性を持っていて、使用条件として牛乳と塩で調整する必要があります。
そして、次の方法で作ることができます。すなわち、新鮮な葉を新しいミルクに漬けて、三日後にホエイを押し出し、これに生の葉のサヴォイ、コリアンダー、ディル、タイム、パセリの乾燥種子を混ぜて、丁寧に一緒に叩きます。十分な量の塩を加えて、これを水に浸して濾します。
その葉は(ディオスコリデスが報告しているように)非常に鋭く、内部を潰瘍化/炎症化しているのが見られることから、エレキャンペーン(オオグルマ)の根と一緒に潰した後、15分ほど患部の腰に当てれば、腰の痛みを和らげるのに適切に作用します。そして、同様の方法で精巣のむくみも和らげます。
この根をバローズグリースまたはエレキャンペーン(オオグルマ)の根と一緒に叩いて、痛む腰に膏薬のように貼ると、短時間で痛みが緩和されます。
これで潰瘍化させることによって顔の皮膚を修復します。その後、ローズオイルとワックスで整えます。そのようにすれば、汚いかさぶたやハンセン病のような皮膚の症状、潰瘍の跡を簡単に取り除くことができます。
ペッパーワートの根を腕に結んだり首にぶら下げたりすると、歯の痛みが和らぐとされています。
0 件のコメント:
コメントを投稿