2023年9月10日日曜日

19世紀流栽培 パースニップ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン

明治以後、積極的に西洋野菜が導入されてキャベツやアスパラガスは今やポピュラーな定番野菜になりました。一方、パースニップも同時期に導入されたのに、どんどん生産量が減っていって、珍しい野菜になってしまいました(東京や一部の地域では見かけますか?)

私はパースニップが大大大好きなので、もっと流通してほしいです。ニンジンとサツマイモが好きな人は絶対ハマると思います!!

19世紀初期の本書では、驚くことに、パースニップは食用より牛の餌にピッタリと書かれています。イギリスは栽培適地で苦労せずにたくさん収穫できるからでしょうか。そっけない解説ぶりです。

関東に住んでいた頃は何とか栽培できていましたが、九州は気候がちがうからか、うまくいっていません。

POIROTさんは福岡郊外で栽培されているので、希望を捨てず挑戦し続けたいと思います。

第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 
第18節 パースニップ


この根菜の栽培はニンジンの栽培とほぼ同じなので、種まきの時期が3月1日から5月1日であること以外の説明は不要でしょう。

葉はニンジンよりも大きく成長するので、株間はニンジンよりもさらに1〜2インチ(2.5〜5 cm)広く空ける必要があります。

この根菜は、現在では食卓には多くのぼらなくなっていますが、非常に栄養価の高い野菜です。 牛の餌として非常に有益であることが知られています。

ニンジンが馬に良い食べ物であるように、パースニップは牛に良い食べ物です。そして、 たとえ不毛な土壌でも収量の多い作物です。


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